遊戯王OCG「群雄愚者」デッキレシピ・戦術・回し方!

群雄愚者とは

群雄愚者とは《アルカナフォース0-THE FOOL》と《群雄割拠》を組み合わせて使用するロックデッキ。アルカナフォースデッキの派生の一種です。

《アルカナフォース0-THE FOOL》を《強制転移》で相手フィールドに送りつけた上で、《群雄割拠》で相手の召喚を止め、自分フィールドのモンスターで《アルカナフォース0-THE FOOL》を攻撃し続ける変わり種。

群雄愚者は

  • 《アルカナフォース0-THE FOOL》
  • 《群雄割拠》
  • 《強制転移》
  • 《アルカナフォース0-THE FOOL》を攻撃するモンスター

の4つのカードが必要であり、発動の難易度が高め。加えて相手が《天使族》デッキを使用している場合は《群雄割拠》でロックできません。また《アルカナフォース0-THE FOOL》を《モンスターゲート》などでリリースされた場合にもロックが崩れます。このように、ロックデッキの中では比較的ロックが崩れやすい弱点を持ちます。

前述の通り、群雄愚者はアルカナフォースの派生の一種です。しかしアルカナフォースデッキはコイントス次第で効果が決まる部分が大きく、安定性に欠けるのも事実。

群雄愚者のギミックをどのように他のテーマやデッキに組み込むか。群雄愚者をどのように強化するのか。様々な研究の余地が残されているとも言えます。ファンデッキ構築やエンタメデュエルの一環として楽しいテーマの1つでしょう。

《アルカナフォース0-THE FOOL》

効果モンスター
星1/光属性/天使族/攻 0/守 0
このカードは戦闘では破壊されず、
表示形式を守備表示に変更できない。
このカードが召喚・反転召喚・特殊召喚に成功した時、
コイントスを1回行い、その裏表によって以下の効果を得る。
●表:このカードを対象にする自分のカードの効果を無効にし破壊する。
●裏:このカードを対象にする相手のカードの効果を無効にし破壊する。

《アルカナフォース0-THE FOOL》はタロットカードの「愚者」をモチーフとしたカードで、戦闘耐性及び守備表示への変更を封じる効果。そしてコイントスの結果に応じた永続効果を持ちます。
群雄愚者のギミックに使用できることに加え、《マシュマロン》と同等の壁モンスターとして運用できます。星1のため《ワン・フォー・ワン》の対象になることや、《リンクリボー》のコストにできる点も嬉しいポイント。

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《群雄割拠》

永続罠
(1):このカードが魔法&罠ゾーンに存在する限り、
お互いのフィールドにそれぞれ1種類の種族のモンスターしか表側表示で存在できない。
お互いのプレイヤーは自身のフィールドの表側表示モンスターの種族が2種類以上の場合には
1種類になるように墓地へ送らなければならない。

互いのフィールドに存在できるモンスターを1種類の種族のみに制限する効果を持つ永続罠です。対戦相手のデッキの種族に統一性がない場合、非常に効果的です。

一方、特に大会では相手のデッキの内訳が不明な一戦目からの投入は難しいです。相手が種族統一デッキであれば効果は薄く、なおかつ天使族デッキの場合は群雄愚者のロック自体が決まらないためです。

そのため群雄愚者デッキを使うならば、群雄割拠が決まらなかった場合の勝ち筋ルートも残しておきたいところです。今回、後述するサンプルレシピでは群雄愚者のギミックに加え《魂のリレー》を採用したデッキを紹介します。

基本戦術

基本戦術は《強制転移》で《アルカナフォース0-THE FOOL》を相手に送りつけた上、《群雄割拠》で相手のモンスター召喚を封じ、自分フィールドの天使族モンスターで相手の《アルカナフォース0-THE FOOL》を攻撃するというもの。

《アルカナフォース0-THE FOOL》を攻撃する天使族モンスターの有力な候補には《アテナ》《オネスト》があります。仮に《アテナ》の召喚を狙う場合はアドバンス召喚ではなく、蘇生か《神の居城 – ヴァルハラ》の効果発動での召喚が望ましいです。

注意点

注意点はやはり《群雄割拠》がサイドデッキ向けのカードであることです。相手が単一種族であれば効果が薄く、天使族使いであれば戦術が瓦解します。

まずは《魂のリレー》中心の戦術で一戦目に挑み、相手が複数種族使いであれば二戦目にサイドデッキから《群雄割拠》を投入してロックをかけましょう。

群雄愚者デッキの特徴

群雄愚者デッキの特徴は《アルカナフォース0-THE FOOL》のコントロールを相手に移すロックデッキであり、《群雄割拠》で相手のモンスター召喚を封じる戦略にあります。

《アルカナフォース0-THE FOOL》を攻撃する高火力モンスターが必要

群雄愚者は《アルカナフォース0-THE FOOL》のコントロールを相手に移しただけでは成立せず、《アルカナフォース0-THE FOOL》を攻撃する高火力モンスターが必要です。

《アルカナフォース0-THE FOOL》のコントロールを《強制転移》で移した後、例えば《大天使クリスティア》で攻撃すれば2800ダメージを相手に与えられます。

課題となるのは《アルカナフォース0-THE FOOL》の場持ちです。相手にターンが戻ったのち、《群雄割拠》《アルカナフォース0-THE FOOL》のいずれかを破壊される可能性は高く、《アルカナフォース0-THE FOOL》がリリースされたりシンクロ召喚の素材に使用される可能性も高いです。

つまり、できれば《アルカナフォース0-THE FOOL》のコントロールを相手に移したら1キルを狙いたいところです。しかし天使族モンスターのビートダウンで1キルを狙うのは、やや打点不足が否めないのも事実。群雄愚者を狙いつつ高火力モンスターを場に揃えるのは事故が起こりやすいです。

採用するモンスターは慎重に検討しましょう。

相手が天使族デッキの場合に戦術が瓦解する

群雄愚者は相手が天使族デッキの場合に戦術が瓦解します。

そのため繰り返しになりますが、デュエルの一戦目に使用するのは極めてリスキーなデッキです。群雄愚者を使用するとしても二戦目のデュエルから。実質的に一戦目は群雄愚者のギミックを残した別のデッキで戦う必要があります。

アルカナフォースデッキの派生としての扱いが主流

上記の理由から群雄愚者は単体のデッキとして環境入りするには至っておらず、あくまでアルカナフォースデッキの派生としての扱いが主流です。

ただしアルカナフォースデッキは、アルカナフォースのカテゴリの特性としてデュエルの展開がコイントスに大きく左右されるギャンブル性を持っています。安定性に欠けるため、こちらもまた大会でのデュエルには不向きです。

《魂のリレー》《シエンの間者》《実力伯仲》との組み合わせが楽しい

管理人がオススメするのは《アルカナフォース0-THE FOOL》と《豊穣のアルテミス》、そして《魂のリレー》《シエンの間者》《実力伯仲》を組み合わせるロックデッキです。

《魂のリレー》《シエンの間者》《実力伯仲》のコンボでは

  • 《魂のリレー》でモンスターを特殊召喚し、そのモンスターが存在する限り自分が受けるダメージはゼロ
  • 《シエンの間者》で自分フィールドのモンスター一体のコントロールを相手に移す
  • 《実力伯仲》で自分フィールドのモンスター一体と相手フィールドのモンスター一体を戦闘ダメージを受けず、戦闘で破壊されず、除去効果も受けない壁にする

という強固な壁を作ることができます。《シエンの間者》で自分フィールドのモンスター一体のコントロールを相手に移すことがポイントで、エンドフェイズ時には《実力伯仲》で耐性を得たモンスター2体が自分フィールドに並びます。

例えば《豊穣のアルテミス》を《実力伯仲》で耐性持ちにすることで、自分がカウンター罠を使うごとにドロー可能です。

《豊穣のアルテミス》の効果はこちらの記事で詳しく説明しています。

《豊穣のアルテミス》効果・評価・相性の良いカード・買取情報!天使パーミッションのレシピ・回し方も
《豊穣のアルテミス》とは? 効果モンスター 星4/光属性/天使族/攻1600/守1700 (1):このカードがモンスターゾーンに存在する限り、 自分または相手がカウンター罠カードを発動する度に、自分はデッキから1枚ドローする。 《...

《魂のリレー》

通常罠
(1):手札からモンスター1体を特殊召喚する。
この効果で特殊召喚したモンスターが
自分フィールドに表側表示で存在する限り、
自分が受ける全てのダメージは0になる。
そのモンスターがフィールドから離れた時に相手はデュエルに勝利する。

《シエンの間者》

通常魔法
自分フィールド上に表側表示で存在するモンスター1体を選択して発動する。
このターンのエンドフェイズ時まで、選択したカードのコントロールを相手に移す。

《実力伯仲》

通常魔法
自分及び相手フィールド上に表側攻撃表示で存在する効果モンスターを
1体ずつ選択して発動できる。
選択した2体のモンスターの効果を無効にする。
その後、選択した2体のモンスターがフィールド上に表側攻撃表示で存在する限り、
選択したモンスターは戦闘では破壊されず、このカード以外のカードの効果を受けず、
攻撃と表示形式の変更もできない。

【群雄愚者】モンスターの選び方

《アルカナフォース0-THE FOOL》を攻撃する天使族モンスター

《オネスト》

効果モンスター
星4/光属性/天使族/攻1100/守1900
(1):自分メインフェイズに発動できる。
フィールドの表側表示のこのカードを持ち主の手札に戻す。
(2):自分の光属性モンスターが戦闘を行う
ダメージステップ開始時からダメージ計算前までに、
このカードを手札から墓地へ送って発動できる。
そのモンスターの攻撃力はターン終了時まで、
戦闘を行う相手モンスターの攻撃力分アップする。

《豊穣のアルテミス》

《豊穣のアルテミス》効果・評価・相性の良いカード・買取情報!天使パーミッションのレシピ・回し方も
《豊穣のアルテミス》とは? 効果モンスター 星4/光属性/天使族/攻1600/守1700 (1):このカードがモンスターゾーンに存在する限り、 自分または相手がカウンター罠カードを発動する度に、自分はデッキから1枚ドローする。 《...

《アテナ》

効果モンスター
星7/光属性/天使族/攻2600/守 800
(1):1ターンに1度、「アテナ」以外の自分フィールドの表側表示の天使族モンスター1体を墓地へ送り、
「アテナ」以外の自分の墓地の天使族モンスター1体を対象として発動できる。
その天使族モンスターを特殊召喚する。
(2):このカードが既にモンスターゾーンに存在する状態で、
このカード以外の天使族モンスターが召喚・反転召喚・特殊召喚された場合に発動する。
相手に600ダメージを与える。

【群雄愚者デッキ】モンスター 10枚

ここからは《魂のリレー》軸の群雄愚者デッキを紹介します。なお《群雄割拠》はサイドデッキでの採用としています。

基本コンセプトは下記の通り。

4ターン以内に

  • 《魂のリレー》
  • 《シエンの間者》
  • 《実力伯仲》
  • 《豊穣のアルテミス》
  • 《アルカナフォース0-THE FOOL》

を揃え、なおかつ罠カードである《魂のリレー》のセットを完了することを目指します。

天使族は基本的にカウンター罠と相性が良いです。しかし罠カードは伏せてから発動までのタイムラグがあり、高速化した環境では採用されないケースが多いです。《アテナ》を除くと、単体でステータスが高いモンスターを採用しているわけでもなく、特殊召喚もほぼ使わないため序盤がもっとも苦しい局面となります

最低でも初手で《魂のリレー》《シエンの間者》《実力伯仲》のいずれかをドローしたいところ。

ドローできない場合は《成金ゴブリン》《強欲で謙虚な壺》でデッキ圧縮しつつドロー。

《封印の黄金櫃》をドローしたら《シエンの間者》もしくは《実力伯仲》をサーチ。2ターン目~3ターン目は《一時休戦》の使用を視野に入れましょう。

4ターン目の動きは以下の通り。

  1. 《アルカナフォース0-THE FOOL》を攻撃表示でセット。
  2. 《魂のリレー》を発動し《豊穣のアルテミス》を手札から特殊召喚。
  3. 《シエンの間者》で《アルカナフォース0-THE FOOL》を相手フィールドに移す
  4. 自分フィールドの《豊穣のアルテミス》と相手フィールドに《アルカナフォース0-THE FOOL》を指定して《実力伯仲》を発動。
  5. 《豊穣のアルテミス》で《アルカナフォース0-THE FOOL》を攻撃し、1600ダメージ
  6. エンドフェイズに愚者のコントロールが自分に戻り、耐性持ちのモンスターが2体並ぶ

以後は耐性持ち《豊穣のアルテミス》の効果でカウンター罠の発動ごとにドロー。例えば《強烈なはたき落とし》を発動すると相手のドローを無効化した上で、こちらはドローが可能です。

《アルカナフォース0-THE FOOL》《豊穣のアルテミス》の壁は非常に強固でまず破られることはなく、危険な局面も大量採用したカウンター罠を使用すれば凌ぎつつ、《豊穣のアルテミス》の効果でドローも可能。

最終的には《アテナ》を《おろかな埋葬》で墓地送りにして《リビングデッドの呼び声》で蘇生。《オネスト》《アテナ》のコンボでビートダウンで勝利します。

《アルカナフォース0-THE FOOL》3
《アテナ》1
《豊穣のアルテミス》3
《オネスト》3

【群雄愚者デッキ】魔法 17枚

《シエンの間者》《実力伯仲》は《魂のリレー》とのコンボで使用します。《封印の黄金櫃》は上記コンボに使用する魔法カードのサーチに使用。

《成金ゴブリン》《強欲で謙虚な壺》はドローソース。《おろかな埋葬》は《アテナ》の墓地送りに使用。《一時休戦》は序盤の時間稼ぎ要員です。《ハーピィの羽根箒》は序盤のピンチを乗り切るためのカードです。

《シエンの間者》2
《実力伯仲》3
《封印の黄金櫃》1
《成金ゴブリン》3
《強欲で謙虚な壺》3
《おろかな埋葬》1
《一時休戦》1
《ハーピィの羽根箒》1

【群雄愚者デッキ】罠 14枚

《魂のリレー》は《シエンの間者》《実力伯仲》とのコンボで使用。

《強烈なはたき落とし》は《豊穣のアルテミス》とのコンボで、相手のドローを妨害しつつこちらは1枚ドローするというロック状態を作ります。

《神の宣告》《神の警告》《神の通告》はいずれもカウンター罠。《リビングデッドの呼び声》は《アテナ》の蘇生要員。

《魂のリレー》3
《強烈なはたき落とし》3
《神の宣告》3
《神の警告》2
《神の通告》2
《リビングデッドの呼び声》1

【群雄愚者デッキ】サイドデッキ 15枚以下

《群雄割拠》《強制転移》をそれぞれ3枚ずつ投入。残りのカードはお好きなものを採用してください