遊戯王プレイングテクニック&プレイングの上達方法・アドの稼ぎ方!

遊戯王OCGの基本的なプレイングテクニックと、重要なアドの稼ぎ方を紹介します。

遊戯王プレイングの上達には

  • 前提知識
  • デッキ構築
  • 回し方のテクニック

の3通りを満たした上で、デュエル経験を積むことが重要です。

前提知識とはリミットレギュレーションやマスタールールの知識を指します。デッキ構築は無駄のないカード採用を指します。回し方のテクニックはアドの考え方を身につけることを指します。

上達方法を1つ1つ見ていきましょう!

遊戯王プレイングの上達方法

前提

前提条件として遊戯王OCGのプレイングの上達には、マスタールールとリミットレギュレーションへの理解が欠かせません。

とはいえマスタールールは繰り返しデュエル経験を重ねる中で自然と身につくものでもあります。暗記が必要なのはリミットレギュレーションです。

リミットレギュレーションをしっかり確認する

リミットレギュレーションとは遊戯王OCGのデュエルにおける

  • 禁止カード
  • 制限カード
  • 準制限カード

を規定する決まりのことを指します。遊戯王OCGでは基本的に40枚のデッキの中に、同名カードを3枚まで投入できます。しかし過去に発売されたカードの中で、著しくゲームバランスに影響を与えると判断されたカードは採用枚数に規制がかけられています。

準制限カードは2枚まで。制限カードは1枚まで。禁止カードはデッキへの採用そのものが規制されます。


例えばギャンブル性があるもののどのようなモンスターでもノーコストで召喚できる《名推理》は準制限カード。

通常魔法(準制限カード)
(1):相手は1~12までの任意のレベルを宣言する。
通常召喚可能なモンスターが出るまで自分のデッキの上からカードをめくり、
そのモンスターのレベルが宣言されたレベルと同じ場合、
めくったカードを全て墓地へ送る。
違った場合、そのモンスターを特殊召喚し、
残りのめくったカードは全て墓地へ送る。

相手フィールドのモンスターを全て破壊する《サンダー・ボルト》は制限カード。

通常魔法(制限カード)
(1):相手フィールドのモンスターを全て破壊する。

2枚ドロー可能な《強欲な壺》は禁止カードです。

通常魔法(禁止カード)
デッキからカードを2枚ドローする。

リミットレギュレーションを正確に覚えることで大会の規定に準じたデュエルができるだけでなく、デュエル中の相手の動きを見ながら優位にデュエルを進めることができるようになります。リミットレギュレーションを生かしたプレイングのコツは後ほど紹介します。

デッキ構築編

最新のリミットレギュレーションを把握したら、まず取り掛かるのはデッキ構築です。どれだけカードの動かし方に長けていても、デッキに採用されているカードが貧弱であったり、対戦相手との相性が悪いカードばかりであれば勝機は見込めません。

デッキ構築に置いて基本的に心がけるべきことを見ていきましょう。

目標を決める


まず最初に決めるべきことは「どんな相手に勝利するデッキを作るか」です。仮想敵を決め、その敵に勝つためのデッキを作るのがデュエルに勝利する近道です。


例えば《サイバー・ドラゴン》を中心とするサイバー・ドラゴン(サイドラ)デッキを仮想敵として、このデッキに勝利するための構築を考えてみます。

サイバードラゴンデッキの強みは《サイバー・ドラゴン》と融合モンスター、そして《リミッター解除》《パワー・ボンド》などを組み合わせた高火力のビートダウンにあります。

サイバー・ドラゴンデッキのサンプルレシピは下記の通り。

まずはメインデッキ。

《サイバー・ドラゴン・コア》3
《サイバー・ドラゴン・ヘルツ》3
《サイバー・ドラゴン・ネクステア》3
《サイバー・ドラゴン》3
《銀河戦士》2
《ダイナレスラー・パンクラトプス》2
《壊星壊獣ジズキエル》1
《サイバー・エルタニン》1
《灰流うらら》2
《増殖するG》2
《エマージェンシー・サイバー》3
《機械複製術》3
《サイバー・リペア・プラント》2
《ハーピィの羽根箒》1
《サイバー・レヴシステム》1
《サイバーロード・フュージョン》1
《パワー・ボンド》2
《オーバーロード・フュージョン》2
《サイバネティック・オーバーフロー》1
《無限泡影》2
エクストラデッキは下の通りです。

 

《星導竜アーミライル》1
《プラチナ・ガジェット》1
《転生炎獣アルミラージ》1
《重装機甲 パンツァードラゴン》1
《ダイプレクサ・キマイラ》1
《キメラテック・フォートレス・ドラゴン》1
《サイバー・ツイン・ドラゴン》1
《キメラテック・メガフリート・ドラゴン》1
《サイバー・ドラゴン・ノヴァ》2
《サイバー・ドラゴン・ズィーガー》2
《サイバー・ドラゴン・インフィニティ》1
《キメラテック・ランページ・ドラゴン》2

サイバードラゴンデッキの基本戦術は特殊召喚とビートダウン。

《サイバー・ドラゴン》を軸に強力な融合モンスターらをエクストラデッキから特殊召喚し、《パワー・ボンド》などのカードを使って攻撃力を高めて1キル級のダメージを相手に与えるのが勝ち筋です。


サイバードラゴンデッキを相手にデュエルする場合は、とにかく「真っ向から立ち向かわない」ことが大事です。

サイバードラゴンデッキには《キメラテック・メガフリート・ドラゴン》など自分・相手フィールドのエクストラモンスターゾーンのモンスターを素材として特殊召喚するモンスターが存在します。

またあらゆる展開の起点となる《サイバー・ドラゴン》は「相手フィールドにモンスターが存在する」ことが特殊召喚の条件です。

よってエクストラモンスターゾーンはもちろん、メインモンスターゾーンにもモンスターを置かずに手札誘発と魔法・罠のバーンダメージで勝利を目指すデッキ構築がおすすめです。

おすすめのデッキは「チェーンバーン」「ウォールバーン」。下記の記事で詳しく紹介しています。

デッキをカスタマイズする場合、相手は手札に展開の起点となる《サイバー・ドラゴン》を持っている可能性が常に高いです。そのため手札の《サイバー・ドラゴン》を全て指名ハンデスできる《マインドクラッシュ》がおすすめです。

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このように「仮想敵」を定めることで勝ち筋と採用すべきカード、デッキ構築が見えてきます。仮想敵を定めずに、どのようなデッキにも勝利する最強デッキを構築することは実質的に不可能だと考えましょう。


もしも仮想敵を決めきれず、デッキ構築に悩んでいるならひとまず仮想敵をブルーアイズデッキに定めてみましょう。遊戯王OCGの歴史上もっとも代表的なビートダウンデッキであり、サポートカードが豊富であり、対策のしがいがあるデッキです。

デッキに採用する全てのカードの「採用目的」を明確にする

デッキを構築する際は、全てのカードの「採用目的」を明確にしましょう。「よく効果が分からないけど、強そうだからなんとなく採用した」程度のカードは実際のデュエルでドローしても、効果を生かしきれずに手札で腐ってしまいます。

「このカードを引いたらこう使う」と用途が明確なカードだけをデッキに採用しましょう。

デュエル編

仮想敵を事前に設定した上でデッキを構築し、全てのカードの採用目的が明確になったら、いよいよデュエルです。デュエル中に意識すべきプレイングのコツを、大きく分けて2個紹介します。

相手の使用した制限カード・準制限カードを常にチェックする

まず1つ目は、リミットレギュレーションに絡んだ内容です。リミットレギュレーションを暗記した上で、相手が発動した制限カード・準制限カードを常に確認しましょう。

例えば、相手が《サンダー・ボルト》を発動したとします。

自分フィールドに裏側守備表示でセットしているモンスターが《黒き森のウィッチ》。魔法・罠ゾーンに《魔宮の賄賂》を伏せてあり、相手に1ドローさせれば《サンダー・ボルト》を破壊できる状態だとします。自分は《魔宮の賄賂》を発動すべきでしょうか。

結論、《サンダー・ボルト》の発動を通して《黒き森のウィッチ》を破壊させるべきです。

まず《サンダー・ボルト》は制限カードのため、デッキに一枚しか搭載できません。墓地から魔法カードをサルベージする手段を持っていなければ、相手は以後《サンダー・ボルト》を発動できません。少なくとも次のターン、自分はモンスターを大量展開したとしても除去の可能性は低く、チャンスが巡ってきます。

そして《黒き森のウィッチ》はフィールドから墓地に送られることで、守備力1500以下のモンスターをデッキからリクルートして手札に加える効果を持ちます。デッキからのリクルートは強力なメリットです。守備力1500以下と制限がゆるいのも嬉しいポイント。

例えば《青眼の白龍》もリクルート対象で、次のターンに手札に加えた《青眼の白龍》を《竜の霊廟》で墓地に送り《カオス・フォーム》で墓地から除外。《ブルーアイズ・カオス・MAX・ドラゴン》の特殊召喚に繋ぐことができます。

このようにリミットレギュレーションを把握した上で、相手の制限カードの動かし方を見ることで次のターンの自分の動き方を正確に検討できます。相手の発動するカードや墓地、そして制限カードの有無には貴重な情報が山ほど詰まっているため、観察を怠らないようにしましょう。

「アド」を常に意識する

カードゲームにおいてもっとも大事な考え方の1つが「アド」です。アドとは「アドバンテージ」を意味しており、主に1枚のカードの効果でどれだけ自分が優位に立てるかを指します。

具体的な例は「1枚のカードで2枚ドローする」「1枚のカードの効果で、相手より手札枚数で上回ることができた」「1枚のカードで複数枚相手のフィールドのモンスターを破壊した」などがわかりやすいシチュエーションです。

現実的にはアドにはデメリットが付きものです。例えば《成金ゴブリン》はライフアドバンテージを失う代わりにハンドアドバンテージを得ます。《真実の眼》はライフアドバンテージを失う代わりに情報アドバンテージを得ます。《ブラック・ホール》は1:複数の交換を成立する一方で、自分自身のカードも巻き添えにするためフィールドアドバンテージを失います。《ブラック・ホール》のデメリットを解消した全体除去である《サンダー・ボルト》は禁止こそ解かれたものの、いまだに制限カードとなっています。

アドバンス召喚は1体の召喚に対して複数のカードをリリースするため、基本的にはデメリットを背負います。しかしそのデメリットを打ち消す高火力や効果を持っていれば、デメリットを打ち消すメリットが得られるとも考えられます。

自分自身がどのアドを得るために、どのデメリットなら背負うことができるか常に検討が必要です。

1:2交換

アドのもっとも代表例が、ドローにおける1:2交換。前者の1がドローに使うカード。後者の2が引いたカードの枚数です。1枚のカードで2枚の手札を引くことができるためデッキ展開の効率がよく、ドローで1:2交換を成立するカードは非常に強力です。代表例は《強欲な壺》です。

また1:2交換という言葉は「自分が消費したカード:相手が消費するカード」の意味で使用されることもあります。《サンダー・ボルト》は自分の消費枚数1枚に対して、相手の消費枚数=破壊される枚数が複数に渡るため1:複数の交換が成立します。《ハーピィの羽根箒》も同様です。

墓地アドバンテージ

墓地アドバンテージとは「多くのカードが墓地に置かれているプレイヤーは有利」とする考え方です。

遊戯王の墓地は「第3の手札」とも呼ばれ、カードがデッキに残っているよりも墓地に多く置かれている方が戦術に幅が出ます。墓地からの蘇生カードやサルベージ手段が多数あるため、通常召喚よりも墓地から蘇生した方がコストが安いケースもあります。例えば星10のモンスターであればアドバンス召喚よりも、蘇生による召喚がおすすめです。

墓地に存在することで効果を発揮するカードもたくさんあります。

例えば《絶対王バック・ジャック》はカードが墓地に送られた時にデッキトップを3枚操作し、好きな順番でデッキに戻せます。

「墓地アドバンテージ」という考え方の登場は、環境でデッキ破壊の戦術を苦境に追い詰めている原因でもあります。デッキ破壊がうまく回らず、相手のデッキを削りきれなかった場合、デッキ破壊を仕掛けられた相手プレイヤーはハンドアドバンテージと墓地アドバンテージを大量に得るためです。

情報アドバンテージ

情報アドバンテージとは「相手の手札・墓地・デッキに関する情報をより多く持つプレイヤーが有利」という考え方です。遊戯王OCGではSPYRALなどで重視される考え方で、ハンデスによるハンドアドバンテージとセットで重視されることも多いです。

近年は環境の高速化に伴い、いずれのテーマでもサーチカードとドローソースがキーカードとなりつつあります。そのため情報アドバンテージの重要性は下がりつつあり、ハンデスもピーピングなどの行為がなくとも当たるようになりつつあります。

フィールドアドバンテージ

フィールドアドバンテージとは、フィールドにより多くのモンスターを展開しているプレイヤーが有利という考え方です。フィールドアドバンテージをフルに生かして戦うのがB・Fなど大量展開系のデッキです。

一方でフィールドアドバンテージを相手に与え、その分大量のドローソースを使ってハンドアドバンテージを確保。なおかつ除去カードによる1:2以上の交換を狙うのがバーン系のデッキです。

ビートダウン軸で構築するならば、フィールドアドバンテージを何よりも重視。

一方でバーン軸で構築するならば、フィールドアドバンテージは相手に与えてしまい、その分ハンドアドバンテージを確保するといった割り切りが大事です。

ライフアドバンテージ

ライフアドバンテージとは、相手よりもより多くのライフを残すプレイヤーが強いという考え方です。初心者ほど重視しがちで、上級者ほど「ライフはコスト」と割り切ります。

遊戯王OCGとは特殊勝利を除けば「相手のライフを削りきったプレイヤー」が勝利するのが基本。相手のライフを先に削りきることができるのであれば、 デュエル終了時の自分のライフは1であろうが8000であろうが関係ありません。

ライフアドバンテージを失うことでハンドアドバンテージやフィールドアドバンテージなどを得ることができるならば、ライフはコストと割り切ってどんどんLPを消費することをお勧めします。

ハンドアドバンテージ

ハンドアドバンテージとは、冒頭にも紹介した《強欲な壺》による1:2交換を代表例とするより多くの手札を引き込むアドバンテージです。

TCGとは基本的に手札から行動を起こすゲームであり、手札が多いほど行動の幅も広がります。つまりハンドアドバンテージとはもっとも基本的なアドバンテージです。例えばカード消費1枚で2ドローできるカードは1:2交換を成立させるため、ライフアドバンテージなどを犠牲にしても積極的に採用しても良いでしょう。こうしたカードの代表例が《成金ゴブリン》です。

逆に相手のハンドアドバンテージを奪う手札破壊カードも強力です。代表的なカードには《マインドクラッシュ》《魂を削る死霊》《闇のデッキ破壊ウイルス》などが挙げられます。

ちなみに個人的に好きなのは《魂を削る死霊》。戦闘耐性とハンデス効果を持ちます。

効果モンスター
星3/闇属性/アンデット族/攻 300/守 200
このカードは戦闘では破壊されない。
このカードがカードの効果の対象になった時、このカードを破壊する。
このカードが直接攻撃によって相手ライフに戦闘ダメージを与えた時、
相手の手札をランダムに1枚捨てる。

《魂を削る死霊》と《マシュマロン》を3積みしてできるだけフィールドに並べ、ひたすら相手の攻撃を受け流し、相手フィールドが埋まってきたら《サンダー・ボルト》《ライトニング・ボルテックス》で相手フィールドを除去し、攻撃表示の《魂を削る死霊》でハンデスを狙ってハンドアドバンテージを奪うというのが勝ち筋です。

デュエル経験を積む

TCGのアドバンテージの考え方を実践的に身につけるには、デュエル経験を積むのがおすすめです。

04環境がおすすめ

その中でも特に練習用におすすめなのが、04環境。カードプールを限定したミラーマッチで、2人対戦であっても互いのカードが筒抜け。情報アドバンテージが存在せず、1:2交換や手札破壊など様々な方法でアドを稼いで勝つというプレイングの基礎を学べます。

04環境については下記の記事で詳しく触れています。

東大発!遊戯王「04環境」とは?デッキレシピ・回し方・プレイング・遊び方!
04環境とは? 04環境とは2004年11月25日(FLAMING ETERNITY発売日)時点の遊戯王OCGのカードプールで構築したミラーマッチ限定対戦を指します。 2004年までのカードプールで構築されており、現環境では禁止カー...