ジャッジキルとは?違反・罰則の規定&実際に行われたジャッジキルの例まとめ

ジャッジキルとは?

ジャッジキルとは「ジャッジによって自分、もしくは対戦相手がキル(失格)させられること」を指すスラングです。

遊戯王OCGやM:tG(マジック:ザ・ギャザリング)、ポケカ(ポケモンカード)の大会においてもプレイヤーの間で広く使われている単語。特に海外大会では日本人選手が裁定の理由が不明瞭なジャッジによって失格扱いとなるケースが見受けられ、「ジャッジによる人種差別」が問題視されるケースもあります。

代表的なケースは元M:tGプロプレイヤー・渡辺雄也選手の世界大会での失格処分及び殿堂入り剥奪。渡辺選手の失格理由はスリーブへのマークド。マークドが故意だったのか、たまたまだったのか。仮に失格が妥当だとしても、殿堂入り剥奪は過度に重い処分ではないか。こうしたジャッジへの議論は方々で起きています。
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「ジャッジキル」という言葉は広く知られている一方で、TCGの大会でジャッジが「何を基準に裁定を下しているか」を知っている方は多くないのではないでしょうか。

今回は遊戯王OCGの大会規定を例として、ジャッジキルの基準と裁定例を見ていきましょう。

ジャッジキルの定義

前述の通り、ジャッジキルとはスラングです。あくまで俗称のため、単語が使われる状況やTCGのジャンル、大会規定によって微妙に意味合いが変わってきます。

単に「意味不明な裁定」や「ジャッジのミス」をジャッジキルと侮蔑的に呼ぶケースもあります。また「ルールを悪用して、対戦相手が失格になるように促すこと」もジャッジキルと呼ばれることも。ルールの悪用の一例は、記事の後半で紹介する《マインドクラッシュ》と巻き戻しです。

今回は遊戯王OCGを例に、大会規定によって罰則が「デュエルの敗北」以上のものとなる裁定を「ジャッジキル」と定義。どのようなシチュエーションで、ジャッジの裁定で敗北が決定し得るのかを見ていきます。実は罰則が「敗北」とされる違反行為は多く、「ジャッジキルによって不当に敗北させられた」と思ってしまうようなケースでも、実は気づかないうちに敗北の要件を満たしてしまっていたということも発生し得るのです。

遊戯王OCGの大会規定


まずはジャッジキルの前提となる、遊戯王OCGの大会規定を見ていきましょう。参照した大会規定は、Yu-Gi-Oh! WORLD CHAMPIONSHIP 2019の大会規定です。
外部リンク・Yu-Gi-Oh! WORLD CHAMPIONSHIP 2019 大会規定

下記の表に禁止・違反行為およびマナー違反に該当する事柄をまとめました。「対戦相手に対してせかす」「デュエル中に長考を行う」「手札を過剰にシャッフル」といった行為は意識せずとも、ついやってしまうということも無くは無いかもしれません。

表にまとめた禁止・違反行為の多くは、発覚すると同時に「即時にデュエルの敗北が確定する」ものではありません。多くは注意・警告どまりです。罰則規定が「デュエルの敗北」に当たるものは後ほど紹介します。
【禁止・違反行為】1指定された集合時間に対する遅刻。
【禁止・違反行為】2対戦相手に対して「せかす」「罵倒する」等の行為を行う。
【禁止・違反行為】3じゃんけん以外の方法で 1 デュエル目の先攻・後攻を決定する。
【禁止・違反行為】4デュエル中に度重なる長考を行う。
【禁止・違反行為】5対戦中に過度に時間を費やす。(デッキからカードを選んで行う行為やシャッフル、インターバルでのカードの入れ替えやシャッフル、など)
【禁止・違反行為】6デュエルの進行に必要のない、手札を過剰にシャッフルする行為などを繰り返し行う。
【禁止・違反行為】7トーナメント中に「デッキ記入シート」に記載したデッキ内容に変更を加える。
【禁止・違反行為】8シャッフルやカットの際に故意にカードを見る。
【禁止・違反行為】9カード内容を故意に偽って表現する。
【禁止・違反行為】10ライフポイント・手札の枚数を故意に偽って表現する。
【禁止・違反行為】11自分または相手のデッキから引かれるカードを操作する。
【禁止・違反行為】12デュエル中に観戦者等の第三者からアドバイスを受ける。または、デュエル中に観戦者等の第三者に話しかける。
【禁止・違反行為】13何らかの印のついたカードまたは、カードスリーブ・プロテクターを使用する。
【禁止・違反行為】14カードスリーブ・プロテクターの中に対戦に必要のないものを入れる。
【禁止・違反行為】15対戦相手に誤解を与えるようにカードを置いて対戦を行う。(正しくないカードゾーンに置く、デッキや墓地の位置を入れ替える、デッキの置く向きを斜めや横にする、除外されたカードを墓地に重ねておく、など)
【禁止・違反行為】16対戦相手に明示せずにカードをフィールドに置く。または、置かれているカードの場所を移す。
【禁止・違反行為】17対戦中にカードまたは、カードスリーブ・プロテクターに印を付ける。
【禁止・違反行為】18「デッキ」「エクストラデッキ」「サイドデッキ」の枚数制限を超えたカードをデッキ構築に使用する
【禁止・違反行為】19いかなる理由にかかわらず、39 枚以下のデッキ枚数でデュエルを行う。
【禁止・違反行為】20「禁止カード」「制限カード」「準制限カード」の枚数制限を超えたカードをデッキ構築に使用する。
【禁止・違反行為】21デュエルフィールド上に、デュエルの進行に必要の無い物を置く。
【禁止・違反行為】22対戦中に物や体の一部などで故意にフィールド上、手札のカードを隠す。
【禁止・違反行為】23墓地のカードをシャッフルし順番を入れ替える
【禁止・違反行為】24対戦中にサイドデッキのカードを確認する。
【禁止・違反行為】25ジャッジに対して罰則を適用するように要求する。
【マナー違反】1大会会場のルールおよび、ジャッジに従う。
【マナー違反】2対戦中の飲食は行わない。
【マナー違反】3対戦中にトイレ等の理由で離席する場合は、対戦相手とジャッジの承諾を得る。
【マナー違反】4無断で対戦中に対戦相手のカードを触らない。
【マナー違反】5常にスムーズなデュエル進行を心がけ、フェアなデュエルを心がける。
【マナー違反】6デュエルの準備、デュエル間のインターバル、対戦終了後のデッキ初期化などは円滑に行い、大会の運営を妨げない。
【マナー違反】7対戦相手や第三者に不快感を与えるプレイングは行わない。(過度に音を立てる、大声をあげる、必要以上に疑う等の威圧的な行為)
【マナー違反】8対戦相手に誤解を与えるプレイングは行わない。(魔法・罠カードを重ねて置く、手札をフィールドのカードと混ざる場所に置く、等の行為)
【マナー違反】9ジャッジや対戦相手、第三者に暴力的な発言や、礼儀を欠いた発言は行わない。(インターネットを利用した誹謗中傷なども含まれる)
【マナー違反】10デュエル終了後は、お互い必ずデッキをチェックしカードの過不足を確認する。
【マナー違反】11デュエル中は相手との確認の上、処理を行う。
【マナー違反】12ライフポイントの計算は、必ずお互いの分をメモ用紙に記録する。
【マナー違反】13対戦中に携帯電話やスマートフォンといった、電子機器、通信機器は使用しない。
【マナー違反】141つの試合終了後、デッキを初期状態に戻し、対戦結果報告を行う。

罰則が「デュエルの敗北」に該当する違反行為

先ほどまとめた違反行為のうち、罰則が「デュエルの敗北」に該当するものは下記の通りです。

「デッキが40枚未満」「制限を超えた枚数の禁止カード・制限・準制限カードが含まれている」といった違反行為は、デュエルの敗北という裁定が出るのも当然でしょう。スリーブやカードへの規則性があるマークドや、集合時間への遅刻も同様です。

一方で「不当なジャッジキル」という批判を呼びやすい項目なのが「故意に、不必要に長い時間をかけたプレイをした」でしょう。

デッキが40枚未満である。
デッキ(サイドデッキを含む)に同一カードが4枚以上含まれている。
デッキ(サイドデッキを含む)に使用できないカードが含まれている。
デッキ(サイドデッキを含む)に制限を越えた枚数の「禁止カード」・「制限・準制限カード」が含まれている。
デッキリストの提出を義務づけるショップデュエルにおいて。デッキリスト内容とデッキ(サイドデッキを含む)内容が異なっている。
指定の集合時間後5分経過しても、自分の席についていなかった。
裏の状態で区別のつくカードの使用(規則性がある場合)
故意に、不必要に長い時間をかけたプレイをした
故意に、自らの対戦結果に対する罰則の適用をジャッジに要求した

遅延行為による違反・罰則はジャッジキルに該当する?

故意の長考や、長い時間をかけたプレイは「遅延行為」と見なされます。

遊戯王OCGは【ライトロード】に代表されるように、短期決戦型のビートダウンデッキが人気を集めます。たとえば【ライトロード】デッキを使いながら一回のデュエルに40分もかかるというのは考えづらく、なおかつ手札やカードテキストの確認に長時間を擁しているようならば「遅延行為」と見なされても仕方ないでしょう。

しかし遊戯王OCGにはデッキの性質上、デュエルが低速に進むものも存在します。そうしたデッキの使用者にとっては、自分にとっては自然なプレイングでありながら、ジャッジからは「遅延行為」と見なされるという事態が起きる可能性があります。

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遅延行為と見なされたことがあるプレイングの例

フィールド魔法(制限カード)
(1):相手フィールドのモンスターの数が自分フィールドのモンスターより多い場合、
相手はモンスターの効果を発動できず、攻撃宣言もできない。
(2):自分フィールドのモンスターの数が相手フィールドのモンスターより多い場合、
自分はモンスターの効果を発動できず、攻撃宣言もできない。
(3):自分・相手のエンドフェイズに、お互いのフィールドのモンスターの数が同じ場合に発動する。
このカードを破壊する。

遊戯王OCGで「遅延行為」とジャッジされるケースがあるデッキの一例が【魔鍾洞】。

《魔鍾洞》はモンスターの数が多いプレイヤーのモンスター効果の発動・攻撃宣言を封じる効果を持つフィールド魔法。

現環境では展開・除去をモンスター効果によって行い、勝ち筋もモンスターの大量展開とビートダウンに求めるデッキが多く、モンスター全般の効果発動と攻撃を妨害する《魔鍾洞》は極めて強力なメタカード。特に《メタバース》との相性は抜群。相手ターンのモンスター召喚時に《メタバース》を発動し、《魔鍾洞》を発動することで必然的に相手フィールドに多くのモンスターが存在する状態になり、ロックに成功します。


《魔鍾洞》が問題視される理由の1つが「エクストラウィン」狙い。

「エクストラウィン」とは、デュエルの制限時間・40分を過ぎた段階で互いのプレイヤーが勝利条件を満たしていない場合に発生する「エキストラデュエル」での勝利を目指すもの。両者8000ポイントからスタートして4ターンのデュエルを行い、4ターン経過時点でライフポイントが多いプレイヤーを勝者とする対戦形式です。

4ターン以内に《波動キャノン》をはじめとする【魔鍾洞】と相性が良いバーンカードを使用することで、エクストラウィンがほぼ確実となります。よって「40分間デュエルを遅延し続けてエキストラデュエルに持ち込み、《波動キャノン》を使用して勝利する」という戦法が存在します。

無論、互いに激しくデュエルをした上で、結果としてエキストラデュエルに突入するならば【魔鍾洞】が批判される理由はありません。

しかし【魔鍾洞】によってモンスター展開をロックした上で、デュエル中にわざと長考したり、カードテキストを無意味に繰り返し確認するといった行為を通じてエキストラデュエルに強引に持ち込もうとする行為は大会でも禁止されている違反行為に当たります。

【魔鍾洞】を使用する一部のデュエリストがショップでのデュエルや大会でも長考や時間稼ぎを行う様がみられることから、ローカルの大会やショップでの対戦では《魔鍾洞》を独自に禁止カードに指定する例も出てきています。なお2020年1月現在、《魔鍾洞》は制限カードに指定。将来的な禁止カード入りを予測する声もあります。

日本人潰しのジャッジキルは本当に存在するのか?

冒頭で「ジャッジキル」の例として、海外大会で日本人選手が不当な判定で敗北するケースがあると紹介しました。しかし、遊戯王OCGの大会規定を参照しながら「ジャッジキル」を1つ1つ見ていくと「日本人潰し」に該当するようなルールは見受けられません。

日本人潰しのジャッジキルは本当に存在するのでしょうか?

結論から言うと、少なくとも「遊戯王OCGには日本人潰しは存在しない」と考えられます。

理由は「遊戯王カード」の国内外でのルールの違い。「遊戯王カード」には海外版・遊戯王TCGと、主にアジアで流通する遊戯王OCGがあります。遊戯王TCGの対象言語は英語・フランス語など計6ヶ国語。遊戯王TCGと遊戯王OCGはカード効果は基本的に互換関係にありますが、ルールや裁定が異なります。

遊戯王TCGの国際大会は海外版・遊戯王TCGのルールに準拠しています。つまり、遊戯王OCGとは日本を中心とするアジア圏向けルール。特に「国内大会」で日本人潰しが横行することは考えづらく、日本人潰しは存在しないと考えられます。

ちなみに遊戯王TCG準拠のルールは、遊戯王LotD(レガシーオブザデュエリスト)で遊ぶことができます。
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一方で遊戯王TCGやM:tG、ポケモンカードでは日本人潰しと思われるジャッジキルが報告されることがあります。正当なプレイングをしながらジャッジキル、それも人種差別による不当な判定で選手が敗退するのは極めて不健全です。この点は今後、是正されていくべきです。

実際に発生したジャッジキルの例

記事の前半で少々触れた《マインドクラッシュ》と巻き戻しについて紹介します。《マインドクラッシュ》と巻き戻しは、ルールを悪用することで対戦相手がジャッジキルで失格となることを促す、悪質なプレイングの1つとして知られます。

《マインドクラッシュ》と巻き戻し

通常罠
(1):カード名を1つ宣言して発動できる。
宣言したカードが相手の手札にある場合、相手は手札のそのカードを全て捨てる。
宣言したカードが相手の手札に無い場合、自分は手札をランダムに1枚選んで捨てる。

《マインドクラッシュ》はカード名を1つ宣言し、宣言したカードが相手の手札にある場合、相手は手札のそのカードを全て捨てるという効果の通常罠。フリーチェーンのため、相手フェイズでも発動可能。

《マインドクラッシュ》は遊戯王OCGで、ルール上の問題を引き起こしたカードとしても知られます。

遊戯王OCGではルール上、互いのプレイヤーにはフェイズごとにカードを発動する権利が与えられます。この権利を「優先権」と呼びます。一方のプレイヤーが相手の優先権を無視したプレイングをした場合、対戦相手はジャッジに異議を唱えることが可能。「相手の優先権を無視したプレイング」の直前までデュエルの「巻き戻し」が行われ対戦を再開するケースもあります。

このルールを悪用し、メインフェイズで対戦相手がプレイングを行なったタイミングで「自分はスタンバイフェイズに《マインドクラッシュ》を発動するつもりだった。優先権に違反したプレイングのため、巻き戻しを要求する」としてデュエルを巻き戻し。実際にデュエルが巻き戻されたら、プレイングされたカードを宣言。手札のカードを破壊するという行為が横行しました。

相手が「優先権を無視したプレイング」を行うよう仕向けるため、あえて曖昧な仕草で「相手フェイズにプレイする気がない」ように見せかけた上で、相手がプレイングした瞬間に巻き戻しを要求するケースも。


《マインドクラッシュ》と巻き戻しの問題で厄介な点は、巻き戻しを要求したプレイヤーが「悪質」であることを証明するのが難しいことです。

「優先権を無視するプレイングをしたのは対戦相手。自分は最初から直感で、そのカード名を宣言するつもりであった」と巻き戻しを要求した本人が主張したとします。「最初から直感で、そのカード名を宣言するつもりであった」ことが本当だったのか、嘘だったのかを証明するのは困難です。

相手のプレイングの汚さを罵倒したり、口論になった場合、対戦相手にジャッジを呼ばれ「大会罰則規定」の「10.デュエル中の私語」に違反したとして警告が与えられるでしょう。この場合「相手の優先権を無視するプレイング」をしてしまったのは、図らずも自分自身。よって反論をしたくともできないのです。

《マインドクラッシュ》と「巻き戻し」が問題視されるようになってから、プレイヤーの間ではフェイズ確認が厳格化しました。

遊戯王のフェイズは下記のように進みます。各プレーヤーは、フェイズごとに「自分がどのフェイズをプレイングしているのか」を宣言しながらデュエルを進めるようになりました。フェイズごとの宣言を都度都度行うことで、相手の優先権を無視してプレイすることを防げるからです。

ドローフェイズカードを1枚ドローする(通常ドロー)。クイックエフェクト(スペルスピード2以上のカード。誘発即時効果・速攻魔法・通常罠カードなど)の発動が可能。
スタンバイフェイズフィールド上に「スタンバイフェイズに~する」と書かれているカードが存在する場合、そのカードの処理を行う
メインフェイズ1モンスターの召喚・モンスターの表示形式の変更・魔法&罠カードのセット・各カードの効果発動が可能
バトルフェイズモンスターの戦闘・罠および速攻魔法の発動が可能。
メインフェイズ2バトルフェイズを行なった場合に発生するメインフェイズ。できることはメインフェイズ1と同等
エンドフェイズターンの終了を宣言。手札が7枚以上ある場合、6枚になるように手札を捨てる
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日本人潰し

繰り返しにはなりますが、日本人潰しのジャッジキルも海外大会では報告されています。代表的な例を下記の記事で紹介・検証しています。

【M:tG】渡辺雄也選手の失格処分(DQ)・出場停止処分・殿堂剥奪処分の経緯まとめと考察(疑問点)
渡辺雄也選手のプロフィール 渡辺雄也選手は神奈川県出身の、元M:tGプレイヤー。2016年にマジック・プロツアー殿堂入り。プロツアー参加から10年で、期間中全てのプロツアーに参戦し、2016年の殿堂投票で90.3%の得票率を得る快挙で...

裁定・ルールの欠点を突く戦術も存在する

遊戯王OCGでは、大会規定として「デュエルが40分経過しても決着しない場合、エキストラデュエルに突入」「デッキ枚数が40枚未満の場合は失格」など様々なルールが定められています。この裁定・ルールを突いた姑息な戦法もあります。

トイレ(便所)ワンキル

トイレ(便所)ワンキルとは、デュエル開始直後にジャッジ・対戦相手に了承を取ってトイレに離席。39分間トイレに篭り続けた後にデュエル再開。規定上、40分を超えるとエキストラデュエルに突入。エキストラデュエルで4ターンに渡ってバーンカードを使用し、ライフポイント差を確保してマッチに勝利するというものです。

個人的な意見ですが、40分に渡ってトイレに篭り続けるのは「健康上の問題」が疑われるため、エキストラデュエルに勝利したとしてもドクターストップ。対戦相手が勝ち上がりとすべきでしょう。15分以上のトイレ離席は、遅刻と同等の扱いとしてデュエル敗北という裁定にするのもありだと思います。
遊戯王OCG【トリックスター】デッキレシピ・カード一覧・回し方・対策方法
【トリックスター】とは 通常罠(制限カード) (1):相手の手札を全て除外し、その枚数分だけ相手はデッキからドローする。 (2):墓地のこのカードを除外し、自分の墓地の「トリックスター」モンスター1体を対象として発動できる。 そ...

窃盗ワンキル

窃盗ワンキルとは、対戦相手の離席中などにデッキからカードを掠め取り、相手のデッキ枚数を39枚以下にした上でジャッジにデッキ確認を求めるもの。ジャッジがデッキ確認を行い、39枚以下であれば対戦相手の敗北が決定します。
窃盗行為は犯罪です。
加えてこうした行為が横行すると、大会環境を「紙のTCG」から「DCG(デジタルカードゲーム)」へと移行していく必要が生じるかもしれません。遊戯王OCGの大会環境が大きく揺るがされるため、窃盗行為を働いたプレイヤーは永久に出禁にすべきです。

「ジャッジキル」と審判を批判する前に大会規定を確認しよう

ここまでジャッジキルについて、1つ1つ定義と規定、例を見てきました。もちろん、人種差別に基づくジャッジキルは否定されるべきです。ですが「人種差別」以外の、mジャッジによる失格の判断には根拠があることをお分りいただけたのではないでしょうか。
最後に「ジャッジキル」と審判を批判する前に自問自答すべき項目をまとめます。

故意に、不必要に長い時間をかけてプレイしていないか?

1つ目は不要に長時間をかけたプレイング。特に【魔鍾洞】【終焉のカウントダウン】など低速でデュエルが進むロックデッキや特殊勝利デッキを使用している場合、通常のプレイングをしているつもりでも遅延行為を疑われるケースがあります。
事前に一人回しやショップデュエルでデッキの動きを入念に確認し、大会環境でのデュエルではカードテキストの確認などを最低限に止めることで不要な疑いを避けられるはずです。

デュエル中の私語

デュエル中の私語も厳禁です。ただしフェイズ確認は必要です。「フェイズ確認以外は基本的に声を出す必要はない」と覚えておくと良いでしょう。

離席の際にジャッジ・対戦相手の了解を得ているか?

了承を得ない離席もNGです。遊戯王OCGに限らず不要な離席や頻繁な離席は反則行為を疑われる原因になります。当日のデュエルまで、毎日の体調管理をきちんと行いましょう。