キーワードプランナーよりも使える「代わり」のツールはあるのか?
2016年8月よりGoogleが提供するキーワードプランナーの仕様が変更され、Google広告の支払い費用に応じて月間平均検索ボリュームが取得されるようになりました。
つまりGoogle広告で1つも広告出稿していないブロガーやアフィリエイターは、キーワードプランナーで正確な月間検索数を閲覧することができません。
また「Google広告のアカウントを作るだけ作り、数百円分だけ配信してすぐに停める」といった使い方も不可。正確な月間検索数は、ある程度の広告配信実績があるユーザーにだけ開示されており「ある程度の広告配信実績」がどれくらいを指すのかは非公開です。
キーワードプランナーとは?用途
そもそもキーワードプランナーが使えないと、どのような点が不便なのでしょうか。改めて、キーワードプランナーの用途を確認しておきましょう。
検索ボリュームとCPCを調べる
キーワードプランナーの最大の用途は、やはりキーワードの「検索ボリューム」と「CPC」がわかることです。
たとえばあなたが、とあるデュエル・マスターズの新規カードの解説記事を書こうか迷っているとしましょう。
もしもあなたが「何があろうとその記事は書くと心に決めている」し「1PVもアクセスがなかったとしても構わない」ならば、検索数を調べる必要はなく自由に記事を書けば良いでしょう。しかしどうせなら書いた記事は、多くの人に読まれて欲しいと思うものです。
単純な話ですが、デュエル・マスターズの新規カードについて書くならば「月間で100回しか検索されていないカード」について書くよりも「月間で10000回検索されているカード」について書くほうが、はるかにアクセスを集めやすいです。
つまり記事を書く前に「そもそもその記事はアクセスを集めることができるのかどうか」を検討づけることができるのがキーワードプランナーのありがたみです。
またCPCも価値がある情報です。
CPCとは「Costs Per Click」の略で、そのキーワードを広告出稿した場合、1クリックがいくらの価格に相当するかの数値です。例えば月間検索数が200回のKWだとしても、1クリックが500円の価値があるとしたら、そのキーワードで検索上位を取ることには十分価値があります。月間で10回記事が読まれれば、単純計算で5000円くらいの価値はその記事にあると言えます。
書くべきキーワードの検討ができる
ざっくりとした目安ですが「月間検索数が1000以上あるキーワードで、2語以上の掛け合わせKW」かつ「ライバルサイトが弱い」場合、新規に書いた記事が上位表示される可能性があり、なおかつある程度まとまったアクセスになりやすいです。
月間検索数が1000を下回る場合には、そのキーワードに対して「自分が専門性を持っており、他のサイトの記事よりも詳細で網羅的で、信頼性にたる情報を提供できるか」を考え、自信があればぜひ書くべきです。
このように自分の中に「書くべきキーワードの基準」を持った上で、キーワードプランナーのデータを参考にすると自然と「このキーワードは書くべき」「このキーワードはスルー」と執筆の優先順位を立てられます。
キーワードプランナーの代わりになるツール7選
このように書くと「キーワードプランナーがなくては、まともなサイト運営やブログ執筆はできないのでは・・・」と思う方もいるかもしれません。
ですがキーワードプランナーには代替ツールも多数存在します!
まずはキーワードプランナーの代替ツールを7つ紹介します。その上で、これらのツールを使った「狙い目キーワードの選び方」を後半で紹介します、
検索ボリュームを調べる
検索ボリュームを調べるなら「aramakijake」が便利です。
ただしキーワードプランナーが数十KWを一気に検索し、検索ボリュームを算出できるのに対し、1つ1つKWを調べないといけないのが弱点です。意外かもしれませんが、キーワードプランナー以外に「大量のキーワードを対象に、まとめて一気に検索ボリュームを調べられるツール」は本当に少ないのです。
弱点を解消するためには、
- 核となるKWをあらかじめ決めておく
- ライバル記事が明らかに弱い「狙い目キーワード」を洗い出しておく
ことが重要。その上で仕上げとして検索ボリュームを何回か調べ、優先順位をつけると良いでしょう。
aramakijake
aramakijakeは検索窓に調べたいキーワードを入力して「チェック」を押すと、検索順位別に検索数を確認することができる無料ツールです。
例えば「このキーワードで7位を取れた場合に、何回閲覧されるだろう」といった細かな数値まで把握できるので便利です。
関連語を調べる
キーワードプランナーには関連語の検索機能もついています。
aramakijakeを使って検索ボリュームを効果的に調べる際、必要となるのが「核となるキーワード」。核となるキーワードを選ぶときには、事前に「単体のキーワード」だけでなく「関連キーワード」も確認しておく必要があります。
例えばあなたが不動産査定のサイトを立ち上げようとしている場合、核のキーワードは「不動産査定」となります。では関連キーワードにはどんなものがあるでしょうか。
例えば
- 地名系
- 戸建かマンションか
- 価格帯
- 海外不動産系
などの関連ワードが見つかるはずです。不動産査定は基本的にレッドオーシャンで競争が激しいですが、もしかしたらフィリピンの不動産であれば穴場かもしれませんし、地方の戸建も穴場かもしれません。関連キーワードを分析することは基礎的なマーケティングとして重要です。
Googleサジェスト機能
Googleサジェストとは、Googleの検索窓にキーワードを打つ際に、オートコンプリートで表示される「予測KW」です。
関連キーワードとGoogleサジェストは似ているようで、少し違うものです。関連キーワードは純粋にそのキーワードの関連語句を一覧化するのに対し、Googleサジェストはその日のトレンドや「そのキーワードを検索する人がいる場所」によって表示内容が変わります。つまり人によって表示内容が変わるということです。
Googleサジェストはこちらのツールで一括ダウンロードできます。
関連キーワード取得ツール(仮名・β版)
関連キーワード取得ツール(仮名・β版)は、メインキーワードの関連キーワードをとにかく網羅的に一括取得してくれるツールです。ロングテールキーワードを見つけるのに特に役立ちます。
キーワードの難易度の検討をつける
ここまでで
- 検索ボリュームは1KWずつaramakijakeで検索すれば良い
- 関連キーワードはGoogleサジェストと関連キーワード取得ツールで取得できる
ことがわかりました。
しかし大量の関連キーワードやGoogleサジェストを取得したのち、それらを全て手作業でaramakijakeで検索するのは現実的ではありません。そこで必要となるのが「勝てそうなキーワード」を洗い出すことです。
ここで2つの買い切り型のキーワードツールを紹介します。
どちらも「そのキーワードのライバルは多いのか、少ないのか」「ライバルサイトは他のサイトからどれだけリンクを受けているのか」といったことを分析してくれるツールで、ツール上で関連キーワードの取得から一括分析まで完結可能。
2つツールを紹介しますが、どちらも今回の用途に限れば「できることは同じ」です。なので、基本的にはより安い方を買えば大丈夫です。9000円くらいの買い切りなので、キーワードプランナー目当てで毎月ムダな広告を出稿するよりはかなりマシですよ。
買い切り&安価なKWツール!COMPASSの公式ウェブサイトをみる
Pandora 2(パンドラ2)
Pandora 2(パンドラ2)は、リスティング広告の分析とSEO分析を両方できるキーワードツールです。
Pandora 2の魅力は一言で言えば「合法カンニング」。
- SEOお宝キーワードをallintitle/intitleの差分から抽出
- リスティング広告でライバルが長期的に出稿している「稼ぎやすいキーワード」を発見
- 競合の出稿キーワードと広告タイトル・広告文を全て抽出
- 自社サイトの検索順位チェッカー機能
ことが可能です。たとえばあなたがブログ運営だけでなく、ネット広告の出稿も検討している場合は、ライバルの出稿しているキーワードと広告文を全て抜き出して丸パクリすることもできてしまいます。
SEOの場合は、お宝キーワードを見つけるのに圧倒的に役立ちます。Pandora 2のお宝キーワードの発見ロジックは「関連キーワード」と「intitle / allintitle」というもの。
あなたが「VOD おすすめ」を核のキーワードとして、記事を書こうとしているとします。この場合「VOD おすすめ」というテーマで執筆されている記事は、Googleの中に36,900件あります。一方で「VOD おすすめ」というキーワードをタイトルに含む「キーワードと直接的に関連が深い記事」は、実は2000件程度。
上の事例だと36,900件の記事は「intitle」。2000件程度の記事は「allintitle」と呼ばれます。
つまり
- intitle/allintitle 検索でのページ数の差異(その検索キーワードを「一部」をタイトルに含むページの数と、「全て」をタイトルに含むページの数の違い。intitleのページ数が多いにも関わらず、allintitleの記事数が少ない場合、穴場のキーワードとと考えられる)
となり、このロジックを使うことで狙い目KWを効率的に抽出できます。allintitleの記事数が少ない記事を一目瞭然にするのが、Pandora 2のすごいところと言えます。
Pandora 2の詳細なレビューはこちらの記事で紹介しています。価格は29800円です。
COMPASS
上で、Pandora 2がお宝キーワード選びに役立つツールであることを紹介しました。しかし、Pandora 2は「広告に興味がない」人にとっては余分な機能もついています。そもそも広告に興味があって出稿するならば、キーワードプランナーも使えるので「キーワードプランナーの代わり」は要らないですよね。
そこでPandora 2から広告に関する機能を削ぎ落とし、SEOのお宝キーワード選びに特化したツールとして登場したのが「COMPASS」です。
COMPASSでは上に書いたような「お宝キーワード選び」に加えて、自分のサイトの検索キーワード管理とランクチェックもできます。実はランクチェック機能だけで、他のツールであれば年間18,000円相当に匹敵します。
COMPASSは29,800円のPandora 2から広告に関する機能を削ぎ落とし、キーワード選びに集中した結果、8,778円という価格を実現しています。買い切りで半永久無償アップデート権がついてくるので、お得です。買っておくと、めちゃめちゃ作業が楽になりますし、無料ツールだけで完結するよりも効率的で、なおかつキーワードプランナーより安いです。
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共起語を調べる
共起語に関しては、キーワードプランナーに機能はありません。つまりキーワードツールで調べ上げたキーワードで、執筆する際の作業にかかってきます。検索ユーザーが求めるニーズを網羅的に把握するのに役立つので、構成作成や記事の仕上げに使うと良いでしょう。
共起語分析ツール(ContentSearch)
共起語分析ツール(ContentSearch)は、特定のキーワードの共起語を抽出し、なおかつ独自のキーワードの配点システムによって「重要な語句」を点数が高い順に教えてくれるツールです。重要な語句は見出しに全て含め、それ以外の語句は本文に「読みにくくならない範囲」で網羅的に含めていくと良いでしょう。
抽出した語句はCSVで落とすこともできるので、色々と便利です。
共起語調査ツール(サクラサクラボ)
共起語調査ツール(サクラサクラボ)も、同様に共起語調査が可能です。共起語分析ツール(ContentSearch)と両方使ってみて、自分にとって使いやすい方を選ぶと良いでしょう。
キーワードプランナーの代わりツールを使って「上位が狙えるKW」を洗い出すおすすめ方法
今回は管理人が個人的に使っている、Pandora 2(パンドラ2)を用いた手順を解説します!
ちなみにPPCアフィリエイトをしていない方であれば、同様のことがCOMPASSでもできて、なおかつとても安いツールなのでCOMPASSを買ってみてください。
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1.「核となるキーワード」を決める
まずは「核となるキーワード」を決めます。不動産査定がテーマのサイトであれば「不動産査定」が核。遊戯王カードの専門ブログがテーマであれば「遊戯王 ブログ」となります。
2.Pandora2(※COMPASSでも可)で関連キーワードを一括取得
Pandora 2には上記の画像のように、関連キーワードを一括取得する機能がついています。
上のキーワードツール7選の中で、関連キーワードツールも紹介しましたがそれらの処理はPandora 2の中で完結できます。
もちろん、COMPASSでも同じことが可能です。こうして全て抽出された関連KWの中から、intitle/allintitle件数とライバル分析を3の工程で行なっていきます。
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3.intitle/allintitle件数・そのKWで上位を取得しているサイトの記事品質をチェックし「狙い目のKW」をピックアップ
上の画像のように、キーワード毎にinTitle件数/allinTitle件数を抽出できます。
例えば「不動産査定 群馬」というKWは、inTitle件数は約23000件。allinTitle件数は約1020件。
上位にSUUMOやHOME’Sなど大手が進出しているため、難易度が高いKWではあるものの、不動産査定分野の中ではそれでも狙い目。さらに群馬関連のKWを調べてみると、面白いはずです。
allinTitle件数とinTitle件数に基づいてKWを絞り込んだら、ライバルサイトをチェックしましょう。ライバルのドメインランクや被リンク数を把握できるため、自分のドメインでも勝負できるのかある程度検討がつきます。
4.3でピックアップしたKWの件数が多い場合、aramakijakeで検索ボリュームをチェック
3でinTitle件数/allinTitle件数に基づいて絞り込んだKWで、なおかつ自サイトのドメインでも勝負できるキーワードが見つかったら仕上げとしてaramakijakeで検索ボリュームをチェックします。
5.4でチェックしたうち「検索ボリュームが多いもの」から執筆開始
4でチェックしたうち、検索ボリュームが多いものから執筆開始していきましょう!