M:tG(マジック:ザ・ギャザリング)の基本セットの歴史の中でもっとも稀少性が高く、M:tG投資の対象となっているのは「アルファ」「ベータ」「アンリミテッド」。代表的な収録カードは「パワー9」の《ブラック・ロータス》など。パワー9についてはこちらの記事でまとめています。
しかし、M:tGにはパワー9の他にもとても稀少性が高いカードがあります。
特に稀少性が高く、投資価値が高いカードの見分け方には「黒枠」「日本語Foil」というものがあります。代表的なのは「第7版」。
「黒枠」とは、M:tGにおいては「その言語で初めて刷られた版」を意味しており、再録は白枠。日本語Foilとは、Foil(光沢を出す箔押しカード。つまり「レアカード」)の日本語版カードです。
今回は第7版のM:tGのFoilを中心に、Foilの魅力や代表的な稀少性が高いカードを見ていきます!
M:tGの日本語Foilは高い?
M:tGのFoilとは、光沢を出す箔押し加工がされたプレミアムカードです。トレカ全般でいう「キラカード」と同じ意味。
M:tGの基本セットで、Foilが初めて収録されたのは第7版の「ウルザズ・レガシー」(1999年2月発売)。当時、基本セットへのFoilの封入率は100枚に1枚でした。
ちなみに1999年当時、M:tGのパックは日本語版より英語版の方が安価でした。
当時の相場は英語版3パック900円に対し、日本語版は1100円。ボックスに置き換えると、英語版9000円に対し、日本語版は11000円〜12000円。日本人プレイヤーでも英語のカードを使用するのが当たり前になり、日本語版の流通量は少なめに。そうして後述する「日本語Foilは高い」というシチュエーションが生まれていきます。
M:tGの第7版・日本語Foilはなぜ特別なのか
M:tGのFoilの中でも、第7版は「特別」な存在です。
M:tGの歴史の中で、初めてFoilが封入されたのが第7版「ウルザズ・レガシー」。ちなみにM:tGの基本セットは、第2版から第10版まで収録内容は再録カード。このうち第10版のみ、M:tG15周年を記念して黒枠で刷られたものの、そのほかは全て白枠。
すると第7版はどうでしょうか。
結論から言うと、第7版は初めてFoilが登場したため「Foilだけは黒枠」という謎仕様になりました。
「Foilだけは黒枠」と言う時点で封入率が100枚中1枚とレアであることに加え、前述したように日本語版の流通数は少なめ。結果として、第7版日本語Foilは非常に特別なカードとなりました。
基本セットで初めてFoilが登場
M:tGには第6版までFoilが存在せず、第7版で初登場します。
Foilが黒枠
黒枠のFoilのため、M:tGの歴史の中で「初登場した黒枠Foil」としてコレクション価値が高いです。また同じFoilでも、第7版と第8版では仕様が異なり、第7版だけが「旧枠Foil仕様」とされています。
新規イラストへの変更タイミング
第6版は、M:tGのカードイラストが第7版までのものから一新された変更タイミングでもありました。
第6版までのイラストは「クラシック」とも呼ばれ、こちらはこちらでコレクターも存在します。そして第7版のFoilは「旧枠Foilにして、新規イラストの初版」として付加価値が高いです。
言語の違い
同じカードでも英語版と日本語版では「英語版の方が安い」
もしもあなたが「言語」にこだわらず、Foilを探すのであれば日本語版よりも英語版の方が2割〜3割程度安くカードが手に入ります。英語版の方が流通量が多く、当時のパック販売価格自体も安かったことが大きな理由です。
逆に言えば、日本語版は稀少性が高く、高騰しやすいという事でもあります。ロシア語版のシングルカードが高騰するように、海外コレクターからの需要も大きいです。
レガシーの台頭
M:tGのレガシー環境が徐々に盛り上がりを見せており、過去のカード資産への注目度が高まっていることも第7版人気を高める要因になっています。
例えば《天空を求める者》は、Foil版は第7版しか存在しないカード。Foil版であれば10ドル前後が相場です。統率者戦で採用率が高いカードであり、2マナ2/1エルフで1体のクリーチャーをアンタップする能力を持ち、非常に優秀です。
第7版日本語Foilの相場
第7版日本語Foilで、相場が高いカードには次のような特徴があります。
特に第7版では《極楽鳥 / Bird of Paradise》の人気が高いです。
極楽鳥 / Bird of Paradise
第7版Foil 極楽鳥 / Bird of Paradiseの相場は保存状態にもよりますが、44000円〜70000円程度。美品であれば10万円前後の価格がつきます。
罠の橋
第7版Foil 罠の橋は、4万円〜6万円前後が相場です。