《聖なる魔術師》（セイントマジシャン）とは？
リバース・効果モンスター
星１/光属性/魔法使い族/攻 300/守 400
(1)：このカードがリバースした場合、
自分の墓地の魔法カード１枚を対象として発動する。
そのカードを手札に加える。
《聖なる魔術師》（セイントマジシャン）はVol.4で登場した光属性・魔法使い族のリバース・効果モンスター。リバースした場合に自分の墓地の魔法カードをサルベージする効果を持ちます。
墓地の魔法カード全般をノーコストで回収できる効果を持つカードは極めて貴重。ゆえに「何を回収するか」が《聖なる魔術師》を使う上で重要。特にバーンデッキやロックデッキで重宝する《手札抹殺》《一時休戦》など制限カードを墓地から回収して使い回す用途に重宝します。
通常魔法（制限カード）
(1)：手札があるプレイヤーは、その手札を全て捨てる。
その後、それぞれ自身が捨てた枚数分デッキからドローする。
低レベルの魔法使い族のためサポートも豊富。《見習い魔術師》のリクルート効果を活用して、デッキから裏側守備表示で特殊召喚するのが主な例です。
1999年「Vol.4」で登場
《聖なる魔術師》が登場したのは1999年に発売した「Vol.4」。当時のレアリティはスーパーレア でした。
《デーモンの召喚》《闇の仮面》などと共に収録
Vol.4で《聖なる魔術師》の他に登場した有名カードには《デーモンの召喚》《闇の仮面》などがあります。《デーモンの召喚》についてはこちらの記事で詳しく解説しています。
《聖なる魔術師》（セイントマジシャン）の効果
《聖なる魔術師》の効果は、リバースした場合に墓地から魔法カードをサルベージするというもの。墓地回収の原点とも言えるカードです。
リバース効果のためカードが何らかの形で裏返る必要があります。後述する《ADチェンジャー》等で能動的にカードをリバースさせる場合を覗くと、基本的には「裏返るまで待つ」こととなります。このタイムラグが現環境ではややネックですが、その点を差し引いても魔法カードのサルベージ効果は本当に強力です。
《聖なる魔術師》（セイントマジシャン）が禁止カードになった理由
《聖なる魔術師》（セイントマジシャン）の禁止カード化の理由は、ノーコストで墓地の強力な魔法カードを使い回せたことにあります。
《聖なる魔術師》が禁止カード化されたのは2007年３月のこと。2007年以前から遊戯王OCGの環境では《死者蘇生》など強力な魔法カードへの規制が進んでおり、相対的に制限カードを使いまわせる《聖なる魔術師》への評価が向上していました。
なおかつデュエルの高速化が進んでいた時期でもあり《聖なる魔術師》を《月読命》で繰り返し裏向きにした上で、サイドリバースさせて《強欲な壺》でドローするコンボが流行しました。
こうした背景を受けて《聖なる魔術師》は禁止カードとなりました。改めて振り返ると《聖なる魔術師》は、強力になりすぎた魔法カードの規制強化に飲み込まれた効果モンスターと捉えるべき存在でしょう。
《聖なる魔術師》（セイントマジシャン）が制限解除された理由
《聖なる魔術師》は2014年に制限復帰・制限解除を果たしています。なぜ一度は禁止カードとなった《聖なる魔術師》が制限解除されたのでしょうか。
結論から言うと、2007年から2014年にかけての環境の変化が大きかったと言えます。1キルが流行るなど高速化する環境の中、《聖なる魔術師》のリバースという遅さは明らかにネックです。一方で魔法回収効果は依然として強力。このメリット・デメリットのバランスが取れたことから、制限解除が実現しました。
《聖なる魔術師》（セイントマジシャン）は今でも強いのか？
制限解除が実現した《聖なる魔術師》は今でも強いのでしょうか。それとも弱いのでしょうか。
リバース効果が発動できるか否かがカギ
《聖なる魔術師》は”リバース効果が発動できるならば”という条件付きで、今でも強いカードだと言えます。リバースさえ実現すれば、墓地にある《一時休戦》や《緊急テレポート》《手札抹殺》など制限カード・準制限カードを使い回せるというのは極めて魅力的です。
つまり《聖なる魔術師》の効果を十二分に引き出すには、《聖なる魔術師》を即時にリバースできるような構築が重要です。
《ADチェンジャー》との併用もあり
《聖なる魔術師》をリバースするもっとも有力な手段は《ADチェンジャー》。《おろかな埋葬》などで《ADチェンジャー》を墓地に送り、墓地からの効果発動で《聖なる魔術師》をリバースさせ、強力な魔法カードの使い回しで一気にアドを取りましょう。
《聖なる魔術師》（セイントマジシャン）はWCS2017優勝デッキに搭載
