グリードバーンとは?
《大暴落》や《メタモルポット》等との相性が良く、うまく決まれば相手に10ドローさせることも可能。一方で相手に大量ドローをさせる必要があるため、相手のデッキが非常によく回ります。相手の10枚の手札の中に、こちらの展開を妨害するカードが入っている可能性も高いです。
デメリットをいかに回避しつつ、いかに《グリード》やロックカードを守りながら戦うかが重要です。《グリード》の発動タイミングも見極めたいところ。
トリックスターの登場で評価上昇
《グリード》の評価が上昇している背景には、CODE OF THE DUELISTでカテゴリ化された「トリックスター」の登場があります。アニメ遊戯王VRAINSでは、財前 葵/ブルーエンジェル及びブルーガールが使用しました。
トリックスターは多くのカードが微弱なバーン効果を持っており、《トリックスター・マンジュシカ》《トリックスター・ライトステージ》と《グリード》を組み合わせることで強力なバーン効果も見込めます。
さらにトリックスターと《グリード》の組み合わせを強固なものとしているのが、《トリックスター・リンカーネイション》。このカードを組み込んだトリックスター型グリードバーンデッキのレシピは後述します。
《グリード》
永続罠
カードの効果でドローを行ったプレイヤーは、そのターンのエンドフェイズ終了時に
カードの効果でドローしたカードの枚数×500ポイントダメージを受ける。
《グリード》の効果はそのターンにドローしたカードの枚数×500のダメージを受けるというもの。注意点は「ドローを行なったプレイヤー」全員に対し、バーン効果があること。ドローソースには「自分も相手のドローする」カードも多いため、自分自身もバーンダメージを受けます。
基本戦術
グリードバーンの基本戦術は相手に大量ドローさせつつ《グリード》のダメージを与えること。
グリードバーンデッキの構築・カスタマイズにあたっては
- 《グリード》
- 相手にドローさせるカード
- 《グリード》を守るカード
- 相手の優位性を潰すカード
- 相手のハンドアドバンテージを逆利用するカード
をモンスター、魔法・罠で担保していくこととなります。例えば「相手の優位性を潰すカード》には《大暴落》があります。相手にドローさせるカードには《メタモルポット》があり、《メタモルポット》を使い回せばデッキ破壊も狙えるでしょう。
グリードバーンデッキの特徴
《グリード》を手札に呼び込むことが重要
まずは《グリード》を手札に呼び込むことが重要です。
《グリード》は罠カードのため、伏せたターンには使用できません。発動は必然的に次のターンから。加えてバーンダメージはドロー枚数×500ポイント。相手に10枚ドローさせたとしても、5000ポイントのバーン。1キルは不可能ではないですが、なかなか難しいのもこのデッキの特徴です。
そのためできる限りデュエルの早い段階で《グリード》を手札に呼び込み、セットし、発動後はできれば1ターン以内。遅くとも2~3ターン以内にデュエルを終わらせましょう。
そのために必要なカードはサーチャー。《不幸を告げる黒猫》《絶対王バック・ジャック》などのカード効果を駆使して、可能な限り《グリード》を早く引きましょう。特に《絶対王バック・ジャック》の効果で《グリード》を手札に引き込んだ場合、そのターンで効果を発動できることは大きなアドです。
《魔宮の賄賂》で徹底的に《グリード》を守りきる
《グリード》は永続罠のため、フィールドに残り続けて効果を発揮。デュエルに大きな影響を与えます。一方で《サイクロン》《ツインツイスター》《コズミック・サイクロン》などによる除去・破壊に弱く、《グリード》を守り抜く為の工夫が求められます。
《グリード》を守り抜く為のおすすめカードは《魔宮の賄賂》。相手の魔法・罠の発動を無効にしつつ、相手に1枚ドローさせることができるため、グリードバーンでは《グリード》を守りつつアドを取るカードとして活用できます。
相手のドローを促すカードの大量採用
グリードバーンでは相手のドローを促すカードを大量採用します。
典型的な例は《星の金貨》。コレクションパック 革命の決闘者編で登場したカードです。
《大暴落》が決まると楽しい
成金ゴブリンから続くイラストストーリーの1つとして有名な《大暴落》。成金だったはずのゴブリンの生活は《バブル・クラッシュ》で弾け、《大暴落》でどん底へ……。
そんな《大暴落》ですが、発動に成功すれば確実に1:6交換を成立させ、大きなカードアドバンテージを得られます。
トリックスターとの相性が良い
前述したように、トリックスターは現環境において《グリード》との相性がもっとも良いカテゴリの1つです。トリックスター型のグリードのレシピは後述します。
【グリードバーン】モンスターの選び方
ドローによって相手にダメージを与えるカード
《トリックスター・マンジュシカ》
効果モンスター
星3/光属性/天使族/攻1600/守1200
(1):手札のこのカードを相手に見せ、「トリックスター・マンジュシカ」以外の
自分フィールドの「トリックスター」モンスター1体を対象として発動できる。
このカードを特殊召喚し、対象のモンスターを持ち主の手札に戻す。
この効果は相手ターンでも発動できる。
(2):このカードがモンスターゾーンに存在する限り、
相手の手札にカードが加わる度に、加えたカードの数×200ダメージを相手に与える。
《トリックスター・マンジュシカ》は自分のフィールドのトリックスターと《トリックスター・マンジュシカ》を入れ替える効果と、カードが存在する限り相手の手札に加わったカードの数×200のバーンダメージを与える効果を持ちます。
相性が良いのは《トリックスター・リリーベル》。《トリックスター・リリーベル》と《トリックスター・マンジュシカ》を交換して、前者を手札に戻せば、前者は自身の特殊効果ですぐに再召喚可能です。
相手にドローさせつつ直接攻撃でダメージを与えるカード
《大盤振舞侍》
効果モンスター
星3/光属性/戦士族/攻1000/守1000
このカードが相手プレイヤーに戦闘ダメージを与えた時、
相手プレイヤーは手札が7枚になるようにカードをドローする。
《大盤振舞侍》は戦闘ダメージを与えた時に、相手の手札が7枚になるようにドローする効果を持ちます。特にコンボや特化型構築をせず、そのまま攻撃すると単に相手にアドを与えることとなります。よってグリードバーンを狙うか、《強制転移》で相手にコントロールを移して《大盤振舞侍》を《マシュマロン》《魂を削る死霊》で攻撃し続け大量ドローを狙うのが基本的な扱い方となります。
《グリード》を手札に加えるカード
《不幸を告げる黒猫》
《不幸を告げる黒猫》はサーチャーの1つであり、デッキから罠カードをサーチしてデッキトップに加えるリバース効果を持ちます。
リバース・効果モンスター
星2/闇属性/獣族/攻 500/守 300
(1):このカードがリバースした場合に発動する。
デッキから罠カード1枚を選んでデッキの一番上に置く。
「王家の眠る谷-ネクロバレー」がフィールドに存在する場合、
その罠カードをデッキの一番上に置く代わりに、手札に加える事ができる。
カードがリバースされなければ効果が発動されず、なおかつ罠カードはセットした次のターンに発動可能。つまり全体的に効果の発動が遅くなりがちという欠点を持ちます。採用する場合はリバース効果を能動的に発動できるサポートカードを投入するのがおすすめ。今回のデッキレシピでは《ゴーストリック・パニック》を投入しています。
相手にドローさせるカード
《メタモルポット》
リバース・効果モンスター(制限カード)
星2/地属性/岩石族/攻 700/守 600
(1):このカードがリバースした場合に発動する。
お互いの手札を全て捨てる。
その後、お互いはデッキから5枚ドローする。
【グリードバーン】魔法・罠の選び方
相手にドローさせるカード
《カップ・オブ・エース》
通常魔法
コイントスを1回行う。
表が出た場合、自分はデッキからカードを2枚ドローする。
裏が出た場合、相手はデッキからカードを2枚ドローする。
コイントスの結果が表であれば自分が、裏ならば相手が2枚ドローするギャンブルカードです。表が出れば実質的に《カップ・オブ・エース》は《強欲な壺》と同じ効果となります。
裏が出た場合も、グリードバーンの場合ならば《グリード》《トリックスター・マンジュシカ》によるバーン効果を与える材料となります。
相手のハンドアドバンテージを活かしてバーン効果を与えるカード
《仕込みマシンガン》
通常罠
(1):相手の手札・フィールドのカードの数×200ダメージを相手に与える。
モンスターのサポートカード
《トリックスター・ライトステージ》
フィールド魔法
(1):このカードの発動時の効果処理として、
デッキから「トリックスター」モンスター1体を手札に加える事ができる。
(2):1ターンに1度、相手の魔法&罠ゾーンにセットされたカード1枚を対象として発動できる。
このカードがフィールドゾーンに存在する限り、
セットされたそのカードはエンドフェイズまで発動できず、
相手はエンドフェイズにそのカードを発動するか、墓地へ送らなければならない。
(3):自分フィールドの「トリックスター」モンスターが戦闘・効果で相手にダメージを与える度に、
相手に200ダメージを与える。
1の効果は発動時にトリックスターを一体手札に加えるサーチ効果。《トリックスター・キャンディナ》との相互サーチが可能なため、どちらか1枚でも手札にあれば両方をフィールドに出しつつ任意のトリックスターを手札に引くことが可能です。
2の効果は相手の魔法・罠ゾーンの任意のカード1枚の発動をエンドフェイズまで防ぎ、なおかつエンドフェイズ時に強制発動、もしくは墓地送りにする効果。
3の効果はバーン効果。
特に相性が良いカードは《ドン・サウザンドの契約》《トリックスター・リンカーネイション》。回し方は以下の通り。
- 《ドン・サウザンドの契約》を発動し、1000LP支払い、互いに1枚ドローする
- 《トリックスター・リンカーネイション》で相手の手札を全て除外し、相手に枚数分ドローさせる
- 《ドン・サウザンドの契約》の効果で、相手に2でドローしたカードを全て公開させる
- 相手が伏せた魔法・罠カードに対して《トリックスター・ライトステージ》の効果を発動し、発動を防ぎつつエンドフェイズに強制発動・もしくは墓地送りにする
相手の優位性を潰すカード
《トリックスター・リンカーネイション》
通常罠(制限カード)
(1):相手の手札を全て除外し、その枚数分だけ相手はデッキからドローする。
(2):墓地のこのカードを除外し、自分の墓地の「トリックスター」モンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターを特殊召喚する。
《グリード》の保護カード
《大革命返し》
カウンター罠
(1):フィールドのカードを2枚以上破壊する
モンスターの効果・魔法・罠カードが発動した時に発動できる。
その発動を無効にし除外する。
《魔宮の賄賂》
カウンター罠
(1):相手が魔法・罠カードを発動した時に発動できる。
その発動を無効にし破壊する。
相手はデッキから1枚ドローする。
【グリードバーンデッキ】モンスター
ここからはトリックスター軸のグリードバーンデッキのレシピを紹介します。
まずはモンスターカード。メインとなるのは《トリックスター・マンジュシカ》《メタモルポット》。《メタモルポット》で相手に大量ドローをさせつつ、《トリックスター・マンジュシカ》のドローに応じたバーン効果を狙います。
《トリックスター・リリーベル》は《トリックスター・マンジュシカ》との交換が主な役割。《トリックスター・キャンディナ》は《トリックスター・ライトステージ》との相互サーチが主な役割。
《不幸を告げる黒猫》は《グリード》のサーチに使います。
《大盤振舞侍》は直接攻撃による相手のドローを誘発します。
《トリックスター キャンディナ》 | 3 |
《トリックスター リリーベル》 | 3 |
《トリックスター・マンジュシカ》 | 3 |
《不幸を告げる黒猫》 | 1 |
《メタモルポット》 | 1 |
《大盤振舞侍》 | 1 |
【グリードバーンデッキ】魔法
《テラ・フォーミング》は《トリックスター・ライトステージ》を手札に引き込むために使用します。ドローソースは《カップ・オブ・エース》《ドン・サウザンドの契約》。
《皆既日食の書》は相手フィールドモンスターを裏側表示にするために使用します。またリバース効果の誘発にも使用します。
《死者蘇生》は《メタモルポット》の再利用のために使用。
《ゴーストリック・パレード》は《大盤振舞侍》が直接攻撃可能な環境を作るために使います。
《ブラック・ホール》はピンチの局面のリセットのために使う「いざという時」のための一枚。
《サモンチェーン》は先行を取れた場合の1キル狙いの1枚です。
(1):同一チェーン上で複数回同名カードの効果が発動していない場合、そのチェーン3以降に発動できる。このターン自分は通常召喚を3回まで行う事ができる。
《サモンチェーン》《トリックスター・キャンディナ》《トリックスター・マンジュシカ》の3枚で最大で9600バーンを狙えます。
《手札抹殺》は手札交換に使用します。
《テラ・フォーミング》 | 1 |
《トリックスター・ライトステージ》 | 3 |
《カップ・オブ・エース》 | 3 |
《皆既日食の書》 | 2 |
《ドン・サウザンドの契約》 | 3 |
《死者蘇生》 | 1 |
《ゴーストリック・パレード》 | 1 |
《ブラック・ホール》 | 1 |
《サモンチェーン》 | 1 |
《手札抹殺》 | 1 |
【グリードバーンデッキ】罠
《トリックスター・リンカネーション》は手札交換とトリックスターの召喚を一挙にできる強力な1枚。グリードバーンでは相手の手札枚数を増やすことなく、ドローさせられる手札交換は心強い存在です。
《ゴーストリック・パニック》はリバース効果の発動が狙いです。
《魔球の賄賂》《大革命返し》は共に《グリード》の保護を狙いとしたカード。《砂塵のバリア -ダスト・フォース-》は相手のモンスターを裏側表示にしたままロックする効果を持ちます。
《トリックスター・リンカーネイション》 | 1 |
《ゴーストリック・パニック》 | 1 |
《グリード》 | 3 |
《魔宮の賄賂》 | 3 |
《大革命返し》 | 1 |
《砂塵のバリア -ダスト・フォース-》 | 1 |
グリードバーンデッキ対策
《王宮のお触れ》
《王宮のお触れ》は《王宮のお触れ》がフィールドに存在する限り、その他のフィールドの罠カードの発動が無効化される効果を持ちます。
グリードバーンは《トリックスター・リンカーネーション》《グリード》と共に主要なカードが罠カード。そのため《王宮のお触れ》は天敵です。
《王宮のお触れ》対策として使用可能なカードには、上記デッキレシピでは《魔宮の賄賂》が投入されています。さらに盤石にしたい場合は《ブラック・ホール》を《サイクロン》に変更するのも有りでしょう。