MTG【エスパーコントロール】サンプルデッキレシピ・回し方・カード一覧

【エスパーコントロール】とは

【エスパーコントロール】とはM:tGにおいて、青・白・黒の三色を用いて展開するコントロールデッキを指します。基本的な動きは青で打ち消し、黒で除去と手札破壊、白で除去とクリーチャー展開。デッキの特徴はクリーチャーをほとんど採用しないこと。基本的には呪文主体で、相手の攻撃を受け流し、さばき続けることで勝利を狙います。

主に活躍している環境は、スタンダード。

2019年10月に「エルドレインの王権」が発売となり、2019年12月時点のスタンダード環境で使用可能なエキスパンションは下記の通り。

エルドレインの王権
基本セット2020
灯争対戦
ラヴニカの献身
ラヴニカのギルド

エスパーコントロールは上記5つのパックのうち、特に「ラヴニカの献身」で大幅な強化を受けました。《ケイヤの怒り》《吸収》をはじめとする強力な除去・呪文打ち消しが登場し、デッキのパワーが底上げされました。

「ラヴニカの献身」では【エスパー・ヒーロー】の中心的なクリーチャー《第1管区の勇士/Hero of Precinct One》も登場。「ラヴニカの献身」「ラヴニカのギルド」は多色呪文を多く含むパックであり、多色呪文を唱えることを発動条件にもつ《第1管区の勇士/Hero of Precinct One》はシナジーが大きく、低マナコストと緩い発動条件でトークンを生み出せる同カードは堅実なボードアドバンテージを稼げるカードとして活躍。【エスパーコントロール】でもクリーチャーとして人気です。

【エスパーコントロール】デッキコンセプト

【エスパーコントロール】のデッキコンセプトはクリーチャー採用数を最低限に抑え、除去・呪文打ち消しを中心とする妨害によって勝利を収めること。

中心となるカードは《吸収》。《吸収》はマナコスト3で呪文打ち消しとライフ回復を両方行うことができる汎用性が高い呪文。【エスパーコントロール】は白のコントロールと青のカウンターで相手を止め、序盤を何とか生き延び、中盤以降は青のドローとタッチ(※)黒の手札破壊など強力なカードを発動しながらアドバンテージを稼いでいきます。

(※)二色デッキに対し、さらに別の色の強力なカードを少数投入すること。

【エスパーコントロール】基本戦術

【エスパーコントロール】はビートダウンデッキを相手に除去・呪文打ち消しを発動し、展開を遅延。序盤を耐え抜き、中盤以降は白のコントロール、青のカウンターとドロー、黒の手札破壊や除去によってアドバンテージ差を広げていき、盤面にプレインズウォーカーを立たせましょう。


立ち回りのマリガン(※)基準は、土地が3色揃っており、なおかつ初手に存在しても無駄になってしまう札が1~2枚以内であること。先行3ターン目までに初期手札で十分に動けるのであれば、マリガンを行わずにキープでOK.
「無駄になってしまう札」の例は《ケイヤの怒り》です。マナコストが4のため先行3ターン目までに動くことが難しく、特に2枚以上手札にある場合はマリガンの対象にしても良いでしょう。

【エスパーコントロール】カード一覧

【エスパーコントロール】クリーチャー

《第一管区の勇者》

Hero of Precinct One / 第1管区の勇士 (1)(白)
クリーチャー — 人間(Human) 戦士(Warrior)
あなたが多色の呪文を唱えるたび、白の1/1の人間(Human)クリーチャー・トークンを1体生成する。

2/2

【エスパーヒーロー】の主役級のクリーチャー。多色の呪文を唱えるたびに1/1のクリーチャー・トークンを生成します。【エスパーコントロール】にも優秀な多色の呪文が揃っており、多色の呪文の比率をデッキ内で高めることで自動的に盤面にトークンが増えていき、ボードアドバンテージを確保できます。マナコストが低く、序盤に召喚しやすいことも優秀なクリーチャー。

《聖堂の鐘憑き》

クリーチャー — スピリット(Spirit)
聖堂の鐘憑きが戦場に出たとき、各対戦相手はそれぞれカード1枚を捨て、あなたは3点のライフを得る。

3/4

各対戦相手への手札破壊と、自身のライフ回復を兼ねる1枚で確実なハンドアドバンテージとライフアドバンテージを1枚で見込めます。

効果が「戦場に出たとき」に誘発するためバウンスに強く、3/4というスペックも良好。対戦の中で腐る場面が比較的少なく、3積みから4積みがおすすめのクリーチャーです。

【エスパーコントロール】呪文

《吸収》

Absorb / 吸収 (白)(青)(青)
インスタント
呪文1つを対象とし、それを打ち消す。あなたは3点のライフを得る。

(白)(青)(青)のマナコスト3で、相手の呪文1つを打ち消しつつ、3点のライフを回復することができる確定カウンター。2000年発売のパック「インベイジョン」が初出で、「ラヴニカの献身」にて新規アートで再録されベテランのM:tGプレイヤーの心をくすぐりました。
M:tGではライフ回復”のみ”を目的としたカードは評価が低く、ライフアドバンテージは直接的に盤面に影響しないため軽視されがちです。一方で「他の効果」と合わせて、ライフ回復も行えるカードは評価が高めであることも事実。1枚で2種類のアドバンテージを得られる《吸収》は利便性が高い1枚と言えるでしょう。

《否認》

Negate / 否認 (1)(青)
インスタント
クリーチャーでない呪文1つを対象とし、それを打ち消す。

クリーチャー呪文以外であれば何でも2マナで打ち消すことができるインスタント。打ち消しの対象にはプレインズウォーカーも含み、強力な呪文を2マナで消すことができるのは特に序盤には便利です。

《思考消去》

Thought Erasure / 思考消去 (青)(黒)
ソーサリー
対戦相手1人を対象とする。そのプレイヤーは自分の手札を公開する。あなたはその中から土地でないカード1枚を選ぶ。そのプレイヤーはそのカードを捨てる。
諜報1を行う。(あなたのライブラリーの一番上からカードを1枚見る。あなたはそのカードをあなたの墓地に置いてもよい。)

【青黒】の手札破壊呪文。諜報効果もあり、デッキトップを確認して墓地に送る効果も持ちます。マナコストが軽く、土地以外のカードを手札破壊する効果は汎用性が高く、【エスパーコントロール】であれば色の相性も良好。4枚採用がおすすめです。

《ケイヤの怒り》

Kaya’s Wrath / ケイヤの怒り (白)(白)(黒)(黒)
ソーサリー
クリーチャーをすべて破壊する。あなたはあなたがコントロールしていて、これにより破壊されたクリーチャーの総数に等しい点数のライフを得る。

【白黒】の全体除去。クリーチャーの全体除去とライフ回復を兼ねます。4マナとマナコストは重めですが、無条件にクリーチャーを全体除去可能な呪文はスタンダード環境では特に貴重。多色呪文のためマナ基盤を強固に保つ必要があり、土地事故が起きると4ターン目に唱えることが難しいのがデメリット。ショックランドを多めに採用することで土地事故を未然に防ぎましょう。

《ケイヤの誓い》

伝説のエンチャント
ケイヤの誓いが戦場に出たとき、クリーチャー1体かプレインズウォーカー1体かプレイヤー1人を対象とする。これはそれに3点のダメージを与え、あなたは3点のライフを得る。
対戦相手1人が、あなたがコントロールしているプレインズウォーカー1体をクリーチャー1体以上で攻撃するたび、ケイヤの誓いはそのプレイヤーに2点のダメージを与え、あなたは2点のライフを得る。

前半の能力はクリーチャー、もしくはプレインズウォーカーの除去とライフ回復。後半の能力は自身がコントロールするプレインズウォーカー、もしくはクリーチャーへの攻撃の牽制。1ターンに2回クリーチャーが攻撃された場合、2回効果が誘発し、バーンと回復がそれぞれ可能です。

《肉儀場の叫び》

ソーサリー
ターン終了時まで、クリーチャーはすべて-2/-2の修整を受ける。墓地にあって、このターンに戦場からその墓地に置かれたクリーチャー・カードをすべて追放する。このターンにクリーチャーが死亡するなら、代わりにそれを追放する。

ターン終了時までクリーチャーを弱体化。ターン中に死亡したクリーチャーを、《肉儀場の叫び》の発動タイミングに関わらず全て追放する効果を持ちます。攻撃後に《肉儀場の叫び》を発動し、死亡した相手のクリーチャーを追撃することも可能です。

《屈辱》

インスタント
クリーチャー1体かエンチャント1つを対象とし、それを破壊する。

【エスパーコントロール】土地

《アーデンベイル城》

土地
あなたが平地(Plains)をコントロールしていないかぎり、アーデンベイル城はタップ状態で戦場に出る。
(T):(白)を加える。
(2)(白)(白),(T):白の1/1の人間(Human)クリーチャー・トークンを1体生成する。

《ヴァントレス城》

土地
あなたが島(Island)をコントロールしていないかぎり、ヴァントレス城はタップ状態で戦場に出る。
(T):(青)を加える。
(2)(青)(青),(T):占術2を行う。

《神聖なる泉》

Hallowed Fountain / 神聖なる泉
土地 — 平地(Plains) 島(Island)
((T):(白)か(青)を加える。)
神聖なる泉が戦場に出るに際し、あなたは2点のライフを支払ってもよい。そうしないなら、これはタップ状態で戦場に出る。

《神無き祭殿》


Godless Shrine / 神無き祭殿

土地 — 平地(Plains) 沼(Swamp)
((T):(白)か(黒)を加える)
神無き祭殿が戦場に出るに際し、あなたは2点のライフを支払ってもよい。そうしないなら、これはタップ状態で戦場に出る。

《湿った墓》

土地 — 島(Island) 沼(Swamp)
((T):(青)か(黒)を加える。)
湿った墓が戦場に出るに際し、あなたは2点のライフを支払ってもよい。そうしなかったなら、湿った墓はタップ状態で戦場に出る。

《静寂の神殿》

土地
静寂の神殿はタップ状態で戦場に出る。
静寂の神殿が戦場に出たとき、占術1を行う。
(T):(白)か(黒)を加える。

《陰鬱な僻地》

土地
陰鬱な僻地はタップ状態で戦場に出る。
陰鬱な僻地が戦場に出たとき、あなたは1点のライフを得る。
(T):(青)か(黒)を加える。

【エスパーコントロール】プレインズウォーカー

《時を解す者、テフェリー》

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《覆いを割く者、ナーセット》

伝説のプレインズウォーカー — ナーセット(Narset)
各ターン、対戦相手はそれぞれ、カードを2枚以上引くことができない。
[-2]:あなたのライブラリーの一番上からカードを4枚見る。あなたはその中からクリーチャーでも土地でもないカード1枚を公開してあなたの手札に加えてもよい。残りをあなたのライブラリーの一番下に無作為の順番で置く。

5

《大いなる創造者、カーン》

伝説のプレインズウォーカー — カーン(Karn)
対戦相手がコントロールしているアーティファクトの起動型能力は起動できない。
[+1]:クリーチャーでないアーティファクト最大1つを対象とする。あなたの次のターンまで、それはパワーとタフネスがそれぞれそれの点数で見たマナ・コストに等しいアーティファクト・クリーチャーになる。
[-2]:あなたは、ゲームの外部か追放領域にありあなたがオーナーであるアーティファクト・カード1枚を選び、そのカードを公開してあなたの手札に加えてもよい。

5

【エスパーコントロール】デッキサンプルレシピ・回し方・動かし方

土地26枚
《神聖なる泉》4
《湿った墓》4
《アーデンベイル城》2
《ヴァントレス城》1
《神無き祭殿》4
《静寂の神殿》4
《陰鬱な神殿》4
《平地》1
《沼》2
クリーチャー7枚
《第一管区の勇者》4
《聖堂の鐘憑き》3
呪文27枚
《時を解す者、テフェリー》4
《大いなる創造者、カーン》2
《覆いを割く者、ナーセット》2
《思考消去》4
《屈辱》4
《肉儀場の叫び》1
《ボーラスの城塞》1
《吸収》2
《ケイヤの誓い》3
《ケイヤの怒り》2
《否認》2

土地の採用枚数に要注意

【エスパーコントロール】は青・白・黒の3色を使用する多色デッキのため、マナ基盤が安定しづらい傾向にあります。よって多色マナを生み出すことができるショックランドを多用し、なおかつデッキの土地の枚数の割合を多めに採る必要があります。

目安としては60枚デッキに対して、土地の枚数を26枚にしましょう。マナカーブについてはこちらの記事で解説しています、

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ショックランドを多用する傾向

前述の通り、【エスパーコントロール】はショックランドを多用します。M:tGにおいて土地カードは価格が下がりづらく、ショックランドは高騰する傾向。ショックランドを多用する【エスパーコントロール】は目安として、デッキ構築の予算は5万円程度となります。

モダン環境の【エスパーコントロール】でおすすめのカード

エンチャント

《アズカンタの探索》

伝説のエンチャント
あなたのアップキープの開始時に、あなたのライブラリーの一番上のカードを見る。あなたはそれをあなたの墓地に置いてもよい。その後、あなたの墓地にカードが7枚以上あるなら、あなたはアズカンタの探索を変身させてもよい。

2マナでデッキトップを確認し、そのカードを墓地に置くことができます。

デッキトップのカードを墓地に置いた時点で、墓地にカードが7枚以上ある場合《アズカンタの探索》を《水没遺跡、アズカンタ》へと変身させることができます。

Azcanta, the Sunken Ruin / 水没遺跡、アズカンタ
伝説の土地
(《アズカンタの探索/Search for Azcanta》から変身する。)
(T):(青)を加える。
(2)(青),(T):あなたのライブラリーの一番上からカードを4枚見る。あなたはその中からクリーチャーでも土地でもないカード1枚を公開してあなたの手札に加えてもよい。残りをあなたのライブラリーの一番下に望む順番で置く。

《水没遺跡、アズカンタ》は「伝説の土地」。インスタントタイミングで、デッキトップから4枚を確認し「クリーチャーでも土地でもないカード」を1枚ドロー。

軽量エンチャントが土地に変身する点が最大の強みであり、ドローを安定させることが可能。「変身するかどうか」を選べるため、2枚搭載した場合、2枚目を変身させないこともできます。

《渇望の時》

Moment of Craving / 渇望の時 (1)(黒)
インスタント
クリーチャー1体を対象とする。ターン終了時まで、それは-2/-2の修整を受ける。あなたは2点のライフを得る。

《喪心》

Cast Down / 喪心 (1)(黒)
インスタント
伝説でないクリーチャー1体を対象とし、それを破壊する。

土地

《氷河の城砦》

Glacial Fortress / 氷河の城砦
土地
氷河の城砦は、あなたが平地(Plains)か島(Island)をコントロールしていないかぎり、タップ状態で戦場に出る。
(T):(白)か(青)を加える。

《孤立した礼拝堂》

Isolated Chapel / 孤立した礼拝堂
土地
孤立した礼拝堂は、あなたが平地(Plains)か沼(Swamp)をコントロールしていないかぎり、タップ状態で戦場に出る。
(T):(白)か(黒)を加える。

《水没した地下墓地》

Drowned Catacomb / 水没した地下墓地
土地
水没した地下墓地は、あなたが島(Island)か沼(Swamp)をコントロールしていないかぎり、タップ状態で戦場に出る。
(T):(青)か(黒)を加える。